行政法 第301問
教材: 行政法②
司法試験 H20 第22問
論点: 損失補償
問題
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(参照条文)土地収用法
第88条 第71条、第72条、第74条、第75条、第77条、第80条及び第80条の2に規定する損失の補償の外、離作料、営業上の損失、建物の移転による賃料の損失その他土地を収用し、又は使用することに因って土地所有者又は関係人が通常受ける損失は、補償しなければならない。
(参照条文)土地収用法
第71条 収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額とする。
公式解答
正解 / 2122
正誤・解説
ア /
収用委員会の裁決のうち損失の補償に不服がある被収用者は、起業者を被告として、正当な補償額と裁決に定められていた補償額との差額の給付を求める訴えを提起するとともに、収用委員会を被告として、裁決の取消しを求める訴えを提起することが必要である。
土地収用法133条2項・3項は、損失補償に関する訴えの被告や併合の在り方を定めるが、収用委員会を被告として裁決取消しを求める訴えまで必要とはしていない。
イ /
土地収用法が補償を義務付けている「通常受ける損失」(同法第88条)とは、各観的社会的にみて収用に基づき被収用者が当然に受けるであろうと考えられる経済的・財産的な損失をいうのが相当であるから、経済的価値でない特殊な価値については補償の対象とはならない。
判例は、「通常受ける損失」を、収用に伴い社会通念上当然に受けると考えられる経済的・財産的損失と解し、経済的価値でない特殊な価値は原則として含めないとしている。
根拠条文:土地収用法88条・e-Govを開く
ウ /
行政財産たる土地につき使用許可によって与えられた使用権は、それが期間の定めのない場合であれば、当該行政財産本来の用途又は目的上の必要を生じたときはその時点において原則として消滅すべきものであり、また、権利自体にこのような制約が内在しているものとして付与されているものとみるのが相当であるから、上記の必要が生じたことを理由として許可を撤回する場合、補償が必要となることはない。
判例は、無期限の使用許可でも、行政財産に必要が生じた場合に当然に補償不要となるとはせず、特別の事情があれば補償を要し得るとしている。
エ /
土地収用法による補償金額は、「相当な価格」(同法第71条)等の不確定概念をもって定められているので、補償の範囲及びその額の決定については、収用委員会の合理的な裁量にゆだねられているものと解される。
判例は、補償額は通念・社会通念に従い客観的に認定されるもので、補償範囲や額の決定に収用委員会へ裁量権が認められるとはいえないとしている。
根拠条文:土地収用法71条・e-Govを開く
全体要旨
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