行政法 第293問
教材: 行政法②
司法試験 H21 第37問
論点: 国家賠償法2条
問題
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国家賠償法2条に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例に照らし、正しいものに○、誤っているものに×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。
公式解答
4. ア○ イ× ウ×
正誤・解説
ア /
市が管理する道路に設置された防護柵から幼児が転落した事故につき、当該防護柵は、その材質、高さその他の構造に優し、通行時における転落防止の目的からみてその安全性に欠けるところがなく、当該事故が通常予測することのできない被害者の行動に起因するものであったといえる場合には、当該事故につき、市が営造物の設置管理者としての責任を負うことはない。
説明では、最判昭53.7.4に基づき、転落防止の目的に照らして防護柵に安全性の欠缺がなく、事故が通常予測できない被害者の行動に起因するなら、管理者責任を負わないとしている。
イ /
点字ブロック等のように、新たに開発された視力障害者用の安全設備を駅に設置しなかったことが当該駅のホームに係る設置又は管理の瑕疵に該当するか否かを判断するに当たっては、視力障害者の事故発生の危険性の程度、その事故を防止するために当該安全設備を設置する必要性の程度及び当該安全設備の設置の困難性等の諸般の事情を総合考慮することを要するが、その際、当該安全設備が全国ないし当該地域における駅のホーム等に普及しているかどうかについてまで考慮する必要はない。
説明では、最判昭61.3.25により、全国ないし当該地域での普及状況も、ホームの安全性判断の事情として考慮すべきとしている。
ウ /
国家賠償法2条第1項の営造物の設置又は管理の瑕疵とは、営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい、そこにいう安全性の欠如とは、当該営造物を構成する物的施設自体に存する物理的、外形的な欠陥ないし不備によって一般的にその利用者に危害を生ぜしめる危険性があることを意味するから、このような危険性ではなく、その営造物が供用目的に沿って利用されることとの関連においてその利用者以外の第三者に危害を生ぜしめる危険性があるというだけでは、国家賠償法2条第1項の営造物の設置又は管理の瑕疵があるとはいえない。
説明では、最判昭56.12.16により、供用関連瑕疵として、利用者以外の第三者に対する危害の危険も含まれるとされている。よって本記述は誤り。
全体要旨
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