行政法 第279問
教材: 行政法②
司法試験 H22 第36問
論点: 国家賠償法
問題
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株式会社Aは、建築基準法6条の2第1項にいう指定確認検査機関であり、その従業員であるBを確認検査員に選任している。C市内に建築する計画の建築物について、Bの実施する確認(以下「本件確認」という。)がされ、同建築物に関する完了検査が終了したが、同建築物の周辺に居住するDは、同建築物が建築されたことによって生命、身体の安全等が害されたなどと主張している。なお、C市には建築主事が置かれている。
公式解答
ア2 / イ1 / ウ2 / エ1
正誤・解説
a /
株式会社Aの確認は、国家賠償法第1条第1項の「公権力の行使」には当たらない。
指定確認検査機関による確認は、建築基準法上の確認権限を代替して行うもので、私人の純然たる私的行為ではない。したがって「公権力の行使」に当たる。
根拠条文:建築基準法6条の2第1項・e-Govを開く国家賠償法1条第1項・e-Govで法令を開く
建築基準法6条の2第1項―現行条文本文
前条第一項各号に掲げる建築物の計画(前条第三項各号のいずれかに該当するものを除く。)が建築基準関係規定に適合するものであることについて、第七十七条の十八から第七十七条の二十一までの規定の定めるところにより国土交通大臣又は都道府県知事が指定した者の確認を受け、国土交通省令で定めるところにより確認済証の交付を受けたときは、当該確認は前条第一項の規定による確認と、当該確認済証は同項の確認済証とみなす。
建築基準法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:59)
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国家賠償法1条第1項―現行条文本文
国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
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b /
Bは、株式会社Aの従業員であるが、国家賠償法第1条第1項の「公務員」に当たる場合がある。
国家賠償法1条1項の「公務員」は身分上の公務員に限られず、公権力の行使を委ねられている者を広く含む。指定確認検査機関の確認を担当する確認検査員も該当し得る。
根拠条文:国家賠償法1条第1項・e-Govで法令を開く
国家賠償法1条第1項―現行条文本文
国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
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c /
本件確認につきBに故意又は過失があっても、C市に株式会社Aに対する監督義務違反がない場合は、Dは、国家賠償法第1条第1項に基づく賠償を受けられない。
国家賠償法1条1項は、公務員の違法な職務行為により損害が生じた場合に国・公共団体が責任を負う制度であり、監督義務違反の有無は同条1項の成立要件ではない。
根拠条文:国家賠償法1条第1項・e-Govで法令を開く
国家賠償法1条第1項―現行条文本文
国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
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d /
Dが、建築工事の着工前に本件確認の取消訴訟を提起していたが、建築物に関する完了検査終了後、これを国家賠償請求訴訟に訴えを変更するとした場合、C市は、行政事件訴訟法第21条第1項の「事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
最高裁は、指定確認検査機関の確認に係る事務は、建築主事が置かれた地方公共団体に事務が帰属すると解している。したがって、訴え変更先の国家賠償請求訴訟でもC市が「事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
根拠条文:国家賠償法1条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法21条第1項・e-Govで法令を開く
国家賠償法1条第1項―現行条文本文
国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
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行政事件訴訟法21条第1項―現行条文本文
裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、原告の申立てにより、決定をもつて、訴えの変更を許すことができる。
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全体要旨
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