行政法 第261問
教材: 行政法②
予備試験 R05 第22問
論点: 仮の救済
問題
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教員:Aは、B市が設置した公の施設で集会を開催することを計画し、B市の条例に基づき、B市長に対して、当該施設の使用許可処分を求める旨の申請をしたところ、B市長は、当該申請に対して使用不許可処分をしました。Aとしては、予定する集会の日が近くなっていたため、一刻も早く当該施設を適法に使用できる状態にしたいのですが、司法上の救済の手段として考えられることは何かありますか。
学生:(ア)【裁判所に対して、B市長による当該申請に対する使用不許可処分につき、B市を被告とする取消訴訟を提起し、当該取消訴訟を本案訴訟として、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを申し立て、裁判所による仮の義務付けを認める決定を受けるという方法があります。】
教員:Aの当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けの申立てが認められるためには、損害や緊急性に関してどのような要件を満たす必要がありますか。
学生:(イ)【当該施設の使用許可処分がされないことにより生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるという要件を満たす必要があります。】
教員:仮に、集会の予定日が目前に迫っているとしましょう。裁判所としては、特に緊急を要し、意見を聴くいとまがないと認められるときには、B市の意見を聴くことなく、仮の義務付けを認める決定をすることはできますか。
学生:(ウ)【特に緊急を要するような事情があったとしても、裁判所が仮の義務付けを認める決定をするためには、B市の意見を聴かなければなりません。】
教員:それでは、裁判所により、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを認める決定がされた場合、その決定にはどのような効果がありますか。
学生:(エ)【暫定的なものではありますが、当該施設の使用許可処分を受けたことになります。】
公式解答
2212
正誤・解説
ア /
裁判所に対して、B市長による当該申請に対する使用不許可処分につき、B市を被告とする取消訴訟を提起し、当該取消訴訟を本案訴訟として、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを申し立て、裁判所による仮の義務付けを認める決定を受けるという方法があります。
仮の義務付けは、申立てに係る処分・裁決を求める訴訟を本案訴訟として用いる。設問は「使用不許可処分」についての取消訴訟を本案としつつ、「使用許可処分」に係る仮の義務付けとしており、対象の組合せが合わないため誤り。
根拠条文:行政事件訴訟法37条の5第1項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法37条の5第1項―現行条文本文
義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。
行政事件訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:02)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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イ /
当該施設の使用許可処分がされないことにより生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるという要件を満たす必要があります。
仮の義務付けには、処分がされないことにより生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があることが必要。設問文はその要件を正しく示している。
根拠条文:行政事件訴訟法37条の5第1項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法37条の5第1項―現行条文本文
義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。
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ウ /
特に緊急を要するような事情があったとしても、裁判所が仮の義務付けを認める決定をするためには、B市の意見を聴かなければなりません。
仮の義務付けでは、原則として相手方の意見を聴くが、特に緊急を要し意見を聴くいとまがないと認められるときは、その例外がある。よって「必ず聴かなければならない」は誤り。
根拠条文:行政事件訴訟法37条の5第4項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法25条第6項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法37条の5第4項―現行条文本文
第二十五条第五項から第八項まで、第二十六条から第二十八条まで及び第三十三条第一項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。
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行政事件訴訟法25条第6項―現行条文本文
第二項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。
ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。
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エ /
暫定的なものではありますが、当該施設の使用許可処分を受けたことになります。
仮の義務付けの決定は、暫定的に行政庁に義務を課すにとどまり、直ちに申立人が処分を受けたことにはならない。したがって誤り。
根拠条文:行政事件訴訟法37条の5第1項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法37条の5第1項―現行条文本文
義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。
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全体要旨
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