行政法 第248問
教材: 行政法②
司法試験 H20 第38問
論点: 仮の救済制度
問題
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ア 執行停止の申立ては、本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされているが、仮の差止めの申立ては、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであるから、本案訴訟の提起は申立ての要件とされていない。
イ 仮の差止めの申立ての制度は、許可申請に対する不許可処分が予想される場合に、申請者が当該不許可処分を仮に差し止めることによって損害の発生を防止することができるようにすることなどを念頭に置いて、国民の権利利益の保護を拡充する目的で設けられたものである。
ウ 執行停止について内閣総理大臣の異議の制度があるのと同様に、仮の差止めにおいても内閣総理大臣の異議の制度が設けられている。
公式解答
7. ア× イ× ウ○
正誤・解説
A /
執行停止の申立ては、本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされているが、仮の差止めの申立ては、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであるから、本案訴訟の提起は申立ての要件とされていない。
説明では、執行停止も仮の差止めも、いずれも本案訴訟の提起が申立ての要件とされているとされている。したがって、本案訴訟不要とする前段・後段の記述は誤り。
根拠条文:行政事件訴訟法25条第2項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の5第2項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法25条第2項―現行条文本文
処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。
ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない。
行政事件訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:02)
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行政事件訴訟法37条の5第2項―現行条文本文
差止めの訴えの提起があつた場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること(以下この条において「仮の差止め」という。)ができる。
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B /
仮の差止めの申立ての制度は、許可申請に対する不許可処分が予想される場合に、申請者が当該不許可処分を仮に差し止めることによって損害の発生を防止することができるようにすることなどを念頭に置いて、国民の権利利益の保護を拡充する目的で設けられたものである。
説明では、仮の差止めと仮の義務付けは、不利益処分や第三者が不利益を受ける許可処分を想定した制度であり、不許可処分を仮に差し止める制度ではないとされている。
根拠条文:同法37条の5第2項・e-Govを開く
C /
執行停止について内閣総理大臣の異議の制度があるのと同様に、仮の差止めにおいても内閣総理大臣の異議の制度が設けられている。
説明では、行政事件訴訟法27条が執行停止について内閣総理大臣の異議を定め、同法37条の5第4項によりその規定が仮の差止めにも準用されるとされている。
根拠条文:行政事件訴訟法27条・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の5第4項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法27条―現行条文本文
第二十七条 (内閣総理大臣の異議)
第二十五条第二項の申立てがあつた場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。
執行停止の決定があつた後においても、同様とする。
前項の異議には、理由を附さなければならない。
前項の異議の理由においては、内閣総理大臣は、処分の効力を存続し、処分を執行し、又は手続を続行しなければ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのある事情を示すものとする。
第一項の異議があつたときは、裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならない。
第一項後段の異議は、執行停止の決定をした裁判所に対して述べなければならない。
ただし、その決定に対する抗告が抗告裁判所に係属しているときは、抗告裁判所に対して述べなければならない。
内閣総理大臣は、やむをえない場合でなければ、第一項の異議を述べてはならず、また、異議を述べたときは、次の常会において国会にこれを報告しなければならない。
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行政事件訴訟法37条の5第4項―現行条文本文
第二十五条第五項から第八項まで、第二十六条から第二十八条まで及び第三十三条第一項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。
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全体要旨
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