行政法 第235問
教材: 行政法②
司法試験 H23 第34問
論点: 建築確認と無効確認訴訟
問題
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Aは、自宅の建築を計画し、Y市の建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」という。)を受けた。この建築計画地の隣地に自宅を所有して居住しているXは、本件建築確認に係る取消訴訟の出訴期間経過後に、本件建築確認に係る建築計画は、建築基準関係規定に適合しておらず同計画に係る建築物は倒壊の危険がある旨主張し、本件建築確認について無効確認訴訟(以下「本件無効確認訴訟」という。)を提起した。次のアからウまでの各記述について、法令又は最高裁判所の判例に照らし、正しいものに○、誤っているものに×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選べ。
公式解答
4. ア○ イ× ウ×
正誤・解説
p1 /
無効確認訴訟と国家賠償請求訴訟とは同種の訴訟手続ではないものの、Xは、本件無効確認訴訟の提起後に、本件建築確認が違法であることを理由として、それにより生じた損害について、Y市に対する国家賠償法第1条第1項に基づく損害賠償請求に係る訴えを本件無効確認訴訟に併合して適法に提起することができる。
行政事件訴訟法38条1項により、無効確認訴訟には取消訴訟の一部の規定が準用され、同法19条1項に基づき関連請求として国賠請求を併合提起できる。判例・条文上、無効確認訴訟でもこの併合が認められる。
根拠条文:行政事件訴訟法38条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法19条第1項・e-Govで法令を開く国家賠償法1条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法38条第3項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法38条第1項―現行条文本文
第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。
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行政事件訴訟法19条第1項―現行条文本文
原告は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。
この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第十六条第二項の規定を準用する。
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国家賠償法1条第1項―現行条文本文
国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
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行政事件訴訟法38条第3項―現行条文本文
第二十三条の二、第二十五条から第二十九条まで及び第三十二条第二項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。
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p2 /
取消判決の第三者効を定める行政事件訴訟法第32条第1項は、無効確認訴訟にも準用されるから、本件無効確認訴訟につき認容判決がされた場合、Xは、Aに対して、本件建築確認の効力が無効である旨の主張をすることができる。
行政事件訴訟法38条1項は32条1項を準用しておらず、無効確認訴訟の判決に取消判決の第三者効は及ばない。したがって、認容判決を根拠にAへ当然に無効主張をすることはできない。
根拠条文:行政事件訴訟法38条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法32条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法38条第3項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法38条第1項―現行条文本文
第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。
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行政事件訴訟法32条第1項―現行条文本文
処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。
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行政事件訴訟法38条第3項―現行条文本文
第二十三条の二、第二十五条から第二十九条まで及び第三十二条第二項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。
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p3 /
無効な処分の効力について執行停止を観念することはできないから、Xは、本件無効確認訴訟を提起した上で、本件建築確認の処分の効力の停止を申し立てることはできない。
無効確認訴訟には行政事件訴訟法38条3項により25条2項本文、25条3項が準用されるので、処分の効力停止の申立ては可能。よって、執行停止を観念できないとして申立て不可とするのは誤りではなく、設問文は結論として正しい。
根拠条文:行政事件訴訟法38条第1項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法25条第2項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法25条第3項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法38条第3項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法38条第1項―現行条文本文
第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。
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行政事件訴訟法25条第2項―現行条文本文
処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。
ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない。
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行政事件訴訟法25条第3項―現行条文本文
裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
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第二十三条の二、第二十五条から第二十九条まで及び第三十二条第二項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。
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