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行政法 第207問

教材: 行政法②

予備試験 R01 第19問

論点: 訴えの利益

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問題

問題画像

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教員:本日は、訴えの利益に関する考え方につき整理しておきたいと思います。まず、ある行政処分に対して取消訴訟が提起された後、訴えの利益が消滅するのはどのような場合でしょうか、例を挙げてください。学生:例えば、保安林指定解除処分に基づく立木竹の伐採により、保安林の存在による洪水や渇水の防止上の利益を侵害される者には、保安林指定解除処分取消訴訟の原告適格が認められますが、(ア)【代替施設の設置によって洪水や渇水の危険が解消され、その防止上からは保安林の存続の必要がなくなったと認められるに至ったときは、保安林指定解除処分の取消しを求める訴えの利益は失われます。】です。教員:では、行政手続法に基づいて公にされている処分基準が、先行する処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重するとの不利益な取扱いを定めている場合、先行する営業停止命令の停止期間が経過すれば、当該営業停止命令の取消しを求める訴えの利益は失われるのでしょうか。学生:(イ)【通常は、当該処分基準の定めと異なる取扱いをすることを相当と認めるべき特段の事情がない限り、当該処分基準に基づく不利益な取扱いがされると考えられますが、当該処分基準は法令には当たらず、事実上不利益な取扱いがされるにすぎませんので、当該営業停止命令の取消しを求める訴えの利益は失われます。】教員:では、建築基準法に基づく建築確認は、それがなければ適法に建築工事をすることができないという法的効果が付与されていますが、建築工事が完了した後は、建築確認の取消しを求める訴えの利益は失われるのでしょうか。学生:(ウ)【建築工事が完了して建築物が完成してしまうと、建築確認が違法であるとして取り消されたとしても、社会的、経済的損失の観点からみて、社会通念上、当該建築物を除却することは不可能であると考えられますが、そのような事情は、事情判決に関する規定の適用に際して考慮されるべき事柄であって、建築確認の取消しを求める訴えの利益を消滅させるものではないと考えられます。】教員:では、公務員が届出により公職の候補者となったときは、届出の日から公務員たることを許したものとみなすとの公職選挙法の規定がありますが、免職処分取消訴訟を提起して争っている公務員が、公職の候補者となった場合には、当該免職処分の取消しを求める訴えの利益は失われるのでしょうか。学生:(エ)【仮に免職処分が取り消されても、当該公務員は、公務員たる地位を回復することはできませんが、免職処分は、それが取り消されない限り効力を有し、違法な免職処分さえなければ公務員として有するはずであった給料請求権その他の権利、利益について裁判所に救済を求めることができなくなるので、当該免職処分の効力を排除する判決を求めることは、これらの権利、利益を回復するための必要な手段と考えられ、当該免職処分の取消しを求める訴えの利益は失われません。】

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