行政法 第206問
教材: 行政法②
予備試験 H28 第19問
論点: 訴えの利益
問題
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訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
公式解答
6. ア× イ○ ウ×
正誤・解説
A /
道路交通法に基づき,自動車運転免許の効力停止処分を受けた者は,無違反,無処分で法定の期間を経過し,以後,前歴のない者として取り扱われるに至ったとしても,当該処分の記載のある免許証を所持することにより,名誉,信用等を損なう可能性が継続して存在し,その程度は重大なものであって,それを排除することは法の保護に値する利益であるというから,当該処分の取消しにつき,訴えの利益を有する。
最判昭和55年11月25日は、処分記載の免許証を所持し続けることによる不利益は原処分の事実上の効果にすぎず、取消訴訟で回復すべき法的利益の根拠にはならないとして、訴えの利益を否定した。
B /
道路交通法は,優良運転者の実績を賞揚し,優良な運転をするように自動車運転免許証の保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で,優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにするとともに,優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じていることなどに照らせば,免許証の有効期間の更新に当たり,一般運転者として扱われ,上記記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は,上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として,これを回復するため,当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
最判平成21年2月27日は、優良運転者であることの記載がある免許証の交付を受けて更新を受ける地位は法律上保護された利益であり、記載のない免許証で更新された者には、その回復のため取消訴訟の利益があるとした。
C /
建築基準法に基づく建築確認は,それを受けなければ工事をすることができないという法的効果が付与されているものではないが,建築確認が違法であるとして判決で取り消されれば,相当程度の確実さをもって,工事完了後,建築主事等において検査済証の交付を拒否することになるか,又は特定行政庁において違反是正命令を発すべきことになるので,当該工事が完了した場合においても,その取消しを求める訴えの利益は失われない。
最判昭和59年10月26日は、建築確認は工事着手の法的要件ではなく、工事完了後は検査済証交付拒否等を直ちに左右するものでもないとして、工事完了後の取消訴訟の利益を否定した。
全体要旨
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