行政法 第156問
教材: 行政法②
司法試験 H18 第40問
論点: 不服申立ての要件
問題
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公式解答
ア / 1 / イ / 1 / ウ / 2 / エ / 1
正誤・解説
p1 /
行政事件訴訟法には、取消訴訟の原告適格に関する規定があるが、行政不服審査法には、不服申立適格に関しそれに相当する規定は置かれていない。
行政事件訴訟法9条1項は取消訴訟の原告適格を規定する。他方、行政不服審査法2条は審査請求ができる者を定めるだけで、原告適格に相当する規定は置いていない。
根拠条文:行政事件訴訟法9条第1項・e-Govで法令を開く行政不服審査法2条・e-Govを開く
行政事件訴訟法9条第1項―現行条文本文
処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。
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行政不服審査法2条―現行条文本文
第二条 (処分についての審査請求)
行政庁の処分に不服がある者は、第四条及び第五条第二項の定めるところにより、審査請求をすることができる。
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p2 /
行政事件訴訟法には、差止訴訟に関する規定があるが、行政不服審査法には、不服申立てによって処分の差止めを求めることについての規定は置かれていない。
行政事件訴訟法には差止訴訟の規定がある(3条7項、37条の4)。これに対し、行政不服審査法には不服申立てによる処分差止めを求める規定はない。
根拠条文:行政事件訴訟法3条第7項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の4・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法3条第7項―現行条文本文
この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
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行政事件訴訟法37条の4―現行条文本文
第三十七条の四 (差止めの訴えの要件)
差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合に限り、提起することができる。
ただし、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。
裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分又は裁決の内容及び性質をも勘案するものとする。
差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。
前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。
差止めの訴えが第一項及び第三項に規定する要件に該当する場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。
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p3 /
行政事件訴訟法における取消訴訟の出訴期間(処分又は裁決があったことを知った日を基準として算定されるもの)は、行政不服審査法における不服申立期間(処分があったことを知った日を基準として算定されるもの)と同じ日数である。
取消訴訟の出訴期間は行政事件訴訟法14条1項で6か月。不服申立期間は行政不服審査法18条1項で3か月(一定の場合は1年)であり、日数は同じではない。
根拠条文:行政事件訴訟法14条第1項・e-Govで法令を開く行政不服審査法18条第1項・e-Govを開く
行政事件訴訟法14条第1項―現行条文本文
取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から六箇月を経過したときは、提起することができない。
ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
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行政不服審査法18条第1項―現行条文本文
処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定があったことを知った日の翌日から起算して一月)を経過したときは、することができない。
ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
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p4 /
処分の際に誤った教示がされた場合の救済の問題に関しては、行政不服審査法には明文の規定があるが、行政事件訴訟法には明文の規定は置かれていない。
行政不服審査法22条に、誤った教示があった場合の救済に関する明文規定がある。他方、行政事件訴訟法には同種の明文規定はない。
根拠条文:行政不服審査法2条・e-Govを開く行政不服審査法22条・e-Govを開く
行政不服審査法2条―現行条文本文
第二条 (処分についての審査請求)
行政庁の処分に不服がある者は、第四条及び第五条第二項の定めるところにより、審査請求をすることができる。
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行政不服審査法22条―現行条文本文
第二十二条 (誤った教示をした場合の救済)
審査請求をすることができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすべき行政庁でない行政庁を審査請求をすべき行政庁として教示した場合において、その教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは、当該行政庁は、速やかに、審査請求書を処分庁又は審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
前項の規定により処分庁に審査請求書が送付されたときは、処分庁は、速やかに、これを審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
第一項の処分のうち、再調査の請求をすることができない処分につき、処分庁が誤って再調査の請求をすることができる旨を教示した場合において、当該処分庁に再調査の請求がされたときは、処分庁は、速やかに、再調査の請求書(第六十一条において読み替えて準用する第十九条に規定する再調査の請求書をいう。以下この条において同じ。)又は再調査の請求録取書(第六十一条において準用する第二十条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下この条において同じ。)を審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を再調査の請求人に通知しなければならない。
再調査の請求をすることができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示しなかった場合において、当該処分庁に再調査の請求がされた場合であって、再調査の請求人から申立てがあったときは、処分庁は、速やかに、再調査の請求書又は再調査の請求録取書及び関係書類その他の物件を審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない。
この場合において、その送付を受けた行政庁は、速やかに、その旨を再調査の請求人及び第六十一条において読み替えて準用する第十三条第一項又は第二項の規定により当該再調査の請求に参加する者に通知しなければならない。
前各項の規定により審査請求書又は再調査の請求書若しくは再調査の請求録取書が審査庁となるべき行政庁に送付されたときは、初めから審査庁となるべき行政庁に審査請求がされたものとみなす。
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全体要旨
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