行政法 第107問
教材: 行政法①
予備試験 R04 第16問
論点: 行政調査
問題
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ア 国税通則法第74条の2第1項に基づく質問検査は、諸般の具体的事情に照らし、質問検査の客観的な必要性があると判断される場合に認められるものであって、この場合の質問検査の範囲、程度、時期、場所等法律上特段の定めのない実施の細目については、上記のような質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある職員の合理的な選択に委ねられている。
イ 国税通則法の定める税務調査は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないから、当該調査により取得収集される証拠資料が後に犯罪事件の証拠として利用されることが想定されるときは、質問検査の権限を行使することは許されない。
ウ 警察官による交通違反の予防、検挙を目的として、警察法第2条及び警察官職務執行法第1条の趣旨を踏まえ強制力を伴わない任意手段により行われる自動車の検問は、自動車の運転者が合理的に必要な限度で行われる交通の取締りに協力すべきであることを考慮して許容されるものであるから、車両の外観、走行の態様等に異常が見られる場合でなければ許されない。
エ 国税通則法の定める犯則事件の調査手続は、実質的に捜査手続としての性質を有し、犯則嫌疑者の身体を検索する場合には裁判官の発する許可状が必要となるが、犯則嫌疑者が置き去った物件を検査する場合には許可状を要しない。
公式解答
ア / 1 / イ / 2 / ウ / 2 / エ / 1
正誤・解説
ア /
国税通則法第74条の2第1項に基づく質問検査は、諸般の具体的事情に照らし、質問検査の客観的な必要性があると判断される場合に認められるものであって、この場合の質問検査の範囲、程度、時期、場所等法律上特段の定めのない実施の細目については、上記のような質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある職員の合理的な選択に委ねられている。
正しい。説明文は、国税通則法74条の2第1項の質問検査権について、客観的必要性がある場合に認められ、具体的な実施方法は必要性と相手方の私的利益との衡量の範囲で合理的裁量に委ねられるとする最高裁判例に合致するとしている。
イ /
国税通則法の定める税務調査は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないから、当該調査により取得収集される証拠資料が後に犯罪事件の証拠として利用されることが想定されるときは、質問検査の権限を行使することは許されない。
誤り。説明文は、税務調査が後に刑事事件の証拠として利用されることが想定されても、そのことだけで直ちに質問検査権の行使が違法になるわけではないとしている。
ウ /
警察官による交通違反の予防、検挙を目的として、警察法第2条及び警察官職務執行法第1条の趣旨を踏まえ強制力を伴わない任意手段により行われる自動車の検問は、自動車の運転者が合理的に必要な限度で行われる交通の取締りに協力すべきであることを考慮して許容されるものであるから、車両の外観、走行の態様等に異常が見られる場合でなければ許されない。
誤り。説明文は、交通検問は任意手段で行われる限り一般に許容され、必ずしも外観や走行態様に異常がある場合に限られないとしている。
エ /
国税通則法の定める犯則事件の調査手続は、実質的に捜査手続としての性質を有し、犯則嫌疑者の身体を検索する場合には裁判官の発する許可状が必要となるが、犯則嫌疑者が置き去った物件を検査する場合には許可状を要しない。
正しい。説明文は、犯則事件調査手続は実質的に捜査手続としての性質を持ち、身体の捜索には許可状が必要だが、嫌疑者が置き去った物件の検査には許可状を要しないとする最高裁判例を示している。
全体要旨
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