行政法 第100問
教材: 行政法①
予備試験 R03 第17問
論点: 行政上の即時強制
問題
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教員:即時強制は、行政上の目的を達成するために国民の身体又は財産に対して加えられる行政主体による実力行使であるといわれることがありますが、このような即時強制としての実力行使の例としてはどのようなものがありますか。
学生:例えば、(ア)【消火活動のための土地の使用、感染症の病原体に汚染された場所の交通制限・遮断、警察官が現行犯逮捕をする際の武器の使用】等が挙げられます。
教員:即時強制については、実力行使を伴う強制執行の一手段である直接強制との類似性が指摘されていますが、両者はどのような点が異なるのでしょうか。
学生:(イ)【直接強制では、相手方に義務を賦課する行為が実力行使に先行しますが、即時強制では、緊急性に応じて、義務を賦課する行為が先行する場合と、これが先行することなく実力行使がされる場合の両者が含まれる点】が異なります。
教員:公務員である鉄道公安職員が、鉄道施設に立ち入り、座り込みなどした労働組合員を実力で退去させた事案に関する最高裁昭和48.4.25【百選I96】判決の多数意見は、当該退去に係る即時強制の適法性を肯定したものと理解されています。多数意見は即時強制の適法性をどのように理由づけたのでしょうか。
学生:多数意見は、鉄道公安職員による強制的な退去行為について、(ウ)【危険が切迫する等やむを得ない事情が認められる場合には、法律による明文の根拠がなくても、具体的事情に応じて必要最小限度の強制力を用いることができる】として適法性を肯定しました。
教員:即時強制の実力行使により国民の身体や財産は大きな影響を受けることがありますが、違法な即時強制がなされるおそれがある場合の事前の救済手段としては、どのようなものがありますか。
学生:抗告訴訟による事前の救済手段としては、(エ)【即時強制が行われる前に差止めの訴えを提起することができます。】
公式解答
1221
正誤・解説
p1 /
消火活動のための土地の使用、感染症の病原体に汚染された場所の交通制限・遮断、警察官が現行犯逮捕をする際の武器の使用等が、即時強制の例として挙げられる。
消火活動のための土地使用や感染症汚染場所の交通制限・遮断、現行犯逮捕時の武器使用は、説明上、即時強制の例として示されている。
p2 /
直接強制では相手方への義務賦課が実力行使に先行するが、即時強制では、義務賦課が先行する場合と先行しない場合の両者が含まれる。
説明では、直接強制は義務不履行の場合に直ちに実力を加えるもの、即時強制は義務を賦課する行為が先行しない場合を含む点が異なるとされている。記述は両者を逆にしている。
根拠条文:行政事件訴訟法3条第7項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法3条第7項―現行条文本文
この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
行政事件訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:02)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
p3 /
危険が切迫する等やむを得ない事情がある場合には、法律による明文の根拠がなくても、具体的事情に応じて必要最小限度の強制力を用いることができる。
最高裁昭和48年4月25日判決の多数意見は、鉄道営業の公共性や危険切迫等の事情の下で、明文根拠がなくても必要最小限度の強制力を認め、適法性を肯定した。
根拠条文:鉄道営業法42条1項・e-Govを開く
p4 /
即時強制が行われる前に差止めの訴えを提起することができる。
説明では、違法な即時強制がなされるおそれがある場合の事前救済として、抗告訴訟による差止めの訴えを提起できるとしている。
根拠条文:行政事件訴訟法3条第7項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法3条第7項―現行条文本文
この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
行政事件訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:02)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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