行政法 第57問
教材: 行政法①
司法試験 H23 第26問
論点: 公害防止協定
問題
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次の文章は、A町と産業廃棄物処分業者(以下「処分業者」という。)であるYとが締結した公害防止協定(以下「本件協定」という。)に定められた、Yの産業廃棄物処理施設(以下「処理施設」という。)の使用期限を平成15年12月31日とする旨の条項(以下「本件期限条項」という。)に基づき、A町の地位を合併により承継したX市がYに対し、Yの処理施設の使用の差止を求める訴えについて判断を示した最高裁判所平成21年7月10日第二小法廷判決の判示の一部である。
公式解答
1121
正誤・解説
ア /
市町村は、処分業者との間で公害防止協定を締結し、法律又は条例に根拠がなくても、協定の定めにより処分業者に対し、公害防止のための義務を課すことができる。
判例は、公害防止協定は法律・条例上の根拠がなくても、協定の内容として事業者に一定の義務を課し得るとする。行政上の協定として法的拘束力を否定しない趣旨。
イ /
市町村ではなく県が処分業者との間で公害防止協定を締結し、処分業者に対し、県知事が廃棄物処理法に基づいて行った許可が効力を有する期間内に、事業や処理施設を廃止する義務を課すことも、同法に抵触しない。
判例は、許可の有効期間内に将来廃止する旨を約することは事業者の自由な判断ででき、廃棄物処理法に反しないとする。県との協定でも同趣旨なら同様に整理される。
ウ /
Yが本件協定の本件期限条項に違反して処理施設の使用を継続した場合、県知事は廃棄物処理法に基づく処理施設の設置許可を撤回することができる。
判例は、本件期限条項に法的拘束力は認めるが、違反時に廃棄物処理法上の設置許可を撤回できるかまでは触れていない。協定違反と許可撤回は直結しない。
エ /
市町村が処分業者に対し、公害防止協定に基づく義務の履行を求める訴えは、法律上の争訟に当たる。
判例は、国又は地方公共団体が提起した訴訟でも、財産権主体として自己の権利利益の保護救済を求める場合は法律上の争訟になり得るとする。
全体要旨
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