行政法 第54問
教材: 行政法①
プレ39
論点: 剣道実技拒否事件
問題
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後記の「判決文」と題する文章は、公立の高等専門学校において保健体育の剣道実技に参加しなかった学生に対し2年連続の原級留置処分及びこれを前提とする退学処分がされたことについて、それを違法とした最高裁判所平成8年3月8日第二小法廷判決からの抜粋である。
公式解答
2
正誤・解説
p1 /
判決文は、信仰上の根拠により剣道実技の履修を拒否している学生に対し、当該履修拒否を理由として不利益な取扱いをすることはおおよそ許されないとする立場に立っている。
【判決文】は、信仰を理由とする履修拒否に対して一律に不利益取扱いが許されないとしているのではなく、原級留置・退学の適否を裁量逸脱として判断している。
p2 /
判決文は、被上告人は「学業劣等で成業の見込みがないと認められる者」に当たらず、したがって、退学処分をすべきではなかった、と判断したものではない。
【判決文】は、退学処分の直接の適否を学校教育法施行規則13条3項の退学事由該当性だけで処理したのではなく、裁量の逸脱・濫用の有無として総合判断している。
p3 /
判決文は、退学処分を選択するについては退学以外の他の処分を選択する場合と比較して特に慎重な配慮を要すると述べているが、結局は、校長が考慮すべき事項を考慮せず又は考慮された事実に対する評価が明白に合理性を欠いていたことから処分を違法と判断しており、この判断方法は退学処分以外の処分についても用いることができるのであって、退学処分の場合と他の処分の場合とを区別する実益はない。
退学処分は学生の身分を奪う重大な処分であるとして、他の処分より慎重な配慮を要するとしている。判決文は、退学と他処分とで区別しているので、「実益はない」は当たらない。
p4 /
判決文は、原級留置処分や退学処分を行うかどうかに関しては校長が合理的な裁量によって判断することを十分と期待し得るので、裁判所としては校長の判断が合理的なものなのであったかどうかについて原則的には審査しないとする立場に立っている。
【判決文】は、校長の裁量を認めつつも、裁判所がその適否を審査し、裁量権の範囲逸脱・濫用がある場合には違法とする立場である。原則不審査ではない。
全体要旨
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