行政法 第43問
教材: 行政法①
予備試験 H29 第16問
論点: 行政裁量
問題
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ア 公立高等専門学校の校長が学生に対し退学処分を行うかどうかの判断は、校長の合理的な教育的裁量に委ねられるべきものであるが、退学処分は、当該学生を学外に排斥することが教育上やむを得ないと認められる場合に限って選択されるべきであり、その要件の認定につき他の処分の選択に比較して特に慎重な配慮が要請される。
イ 原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、専門技術的な調査審議及び判断を基にしてされた行政庁の判断に不合理な点があるかどうかという観点から行われるべきであるから、その合理性の有無は当該設置許可処分時の科学技術水準に照らして審理、判断されるべきである。
ウ 公立学校施設の目的外使用を許可するか否かは、原則として、管理者の裁量に委ねられているものと解されるが、学校施設の設置目的に照らせば、学校教育上支障がない場合には原則として許可すべきものであり、学校教育上の支障がないにもかかわらず不許可とすることは管理者の裁量権の範囲の逸脱又は濫用である。
公式解答
4. ア○ イ× ウ×
正誤・解説
A /
公立高等専門学校の校長が学生に対し退学処分を行うかどうかの判断は、校長の合理的な教育的裁量に委ねられるべきものであるが、退学処分は、当該学生を学外に排斥することが教育上やむを得ないと認められる場合に限って選択されるべきであり、その要件の認定につき他の処分の選択に比較して特に慎重な配慮が要請される。
最判昭和63年3月8日(百選I78)。退学処分は学生に重大な不利益を与えるため、校長の教育的裁量は認められるが、学外排斥が教育上やむを得ない場合に限って選択され、要件認定では特に慎重な配慮が必要とされる。
根拠条文:学校教育法施行規則13条3項・e-Govを開く
B /
原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、専門技術的な調査審議及び判断を基にしてされた行政庁の判断に不合理な点があるかどうかという観点から行われるべきであるから、その合理性の有無は当該設置許可処分時の科学技術水準に照らして審理、判断されるべきである。
最判平成4年10月29日(百選I74)。裁判所は、原子力委員会等の専門技術的審査を前提に、行政庁判断に不合理な点があるかをみる。科学技術水準との関係での審理は、設置許可時ではなく、当該審査・判断の過程や具体的審査基準との適合性が問題となる。
C /
公立学校施設の目的外使用を許可するか否かは、原則として、管理者の裁量に委ねられているものと解されるが、学校施設の設置目的に照らせば、学校教育上支障がない場合には原則として許可すべきものであり、学校教育上の支障がないにもかかわらず不許可とすることは管理者の裁量権の範囲の逸脱又は濫用である。
最判昭和51年2月7日(百選I70)。学校施設の目的外使用の許否は管理者の合理的裁量に属し、学校教育上支障がないからといって当然に許可義務が生じるわけではない。目的・態様・他の利用状況などを踏まえ、不許可も裁量の範囲に入る。
全体要旨
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