行政法 第37問
教材: 行政法①
司法試験 H20 第24問
論点: 行政裁量
問題
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公式解答
1122
正誤・解説
p1 /
出入国管理及び難民認定法26条1項が外国人の再入国許可に関して許可の判断基準を特に規定していないのは、再入国の許否の判断を法務大臣の裁量に任せ、その裁量権の範囲を広範なものとする趣旨であると解されている。
判例は、再入国許可について同法26条1項が判断基準を明示していないことから、許否判断を法務大臣の裁量に委ね、その裁量の範囲を広く認める趣旨と述べている。
根拠条文:出入国管理及び難民認定法第26条第1項・e-Govを開く
p2 /
国家公務員法82条第1項の定める懲戒処分について懲戒権者に裁量が認められる理由の一つは、懲戒処分の決定に当たっては、公務員の非行の原因、動機、性質等のほか、当該公務員の行為の前後における態度、処分歴、選択する処分が他の公務員や社会に及ぼす影響など、諸般の事情を総合的に考慮する必要があり、こうした判断は平素から庁内事情に通じ、部下職員の指導監督に当たる者に任せるのが適切だからである。
判例は、懲戒処分では非行の内容や前後の事情など多面的事情を総合考慮する必要があり、現場事情に通じる懲戒権者の判断に委ねるのが適切だとしている。
根拠条文:国家公務員法第82条第1項・e-Govを開く
p3 /
違法建築物に対する除却を命ずる権限の行使を求めて隣地所有者が義務付け訴訟を提起する場合、権限行使の不作為の違法確認訴訟を併合提起した上で、当該権限を行使しないことが裁量権の範囲を超え、又は濫用になることを主張しなければならない。
行政事件訴訟法上、非申請型義務付け訴訟では不作為の違法確認訴訟の併合は要件ではない。さらに、本案勝訴要件も「裁量権の逸脱・濫用」に限られない。
根拠条文:行政事件訴訟法3条第6項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の2第3項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の2第5項・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の3第1号・e-Govで法令を開く行政事件訴訟法37条の3第3項第1号・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法3条第6項―現行条文本文
この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。
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行政事件訴訟法37条の2第3項―現行条文本文
第一項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。
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行政事件訴訟法37条の2第5項―現行条文本文
義務付けの訴えが第一項及び第三項に規定する要件に該当する場合において、その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする。
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行政事件訴訟法37条の3第1号―現行条文本文
第三十七条の三
第三条第六項第二号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときに限り、提起することができる。
一 当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。
二 当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。
前項の義務付けの訴えは、同項各号に規定する法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。
第一項の義務付けの訴えを提起するときは、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める訴えをその義務付けの訴えに併合して提起しなければならない。
この場合において、当該各号に定める訴えに係る訴訟の管轄について他の法律に特別の定めがあるときは、当該義務付けの訴えに係る訴訟の管轄は、第三十八条第一項において準用する第十二条の規定にかかわらず、その定めに従う。
一 第一項第一号に掲げる要件に該当する場合
同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え
二 第一項第二号に掲げる要件に該当する場合
同号に規定する処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え
前項の規定により併合して提起された義務付けの訴え及び同項各号に定める訴えに係る弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。
義務付けの訴えが第一項から第三項までに規定する要件に該当する場合において、同項各号に定める訴えに係る請求に理由があると認められ、かつ、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきであることがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決をすべき旨を命ずる判決をする。
第四項の規定にかかわらず、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、第三項各号に定める訴えについてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該訴えについてのみ終局判決をすることができる。
この場合において、裁判所は、当該訴えについてのみ終局判決をしたときは、当事者の意見を聴いて、当該訴えに係る訴訟手続が完結するまでの間、義務付けの訴えに係る訴訟手続を中止することができる。
第一項の義務付けの訴えのうち、行政庁が一定の裁決をすべき旨を命ずることを求めるものは、処分についての審査請求がされた場合において、当該処分に係る処分の取消しの訴え又は無効等確認の訴えを提起することができないときに限り、提起することができる。
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行政事件訴訟法37条の3第3項第1号―現行条文本文
一 第一項第一号に掲げる要件に該当する場合
同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え
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p4 /
地方公務員法28条第1項に基づく分限処分には、降任と免職とがあるが、両者は、職に必要な適格性を判断するという点において共通するので、降任の場合と免職の場合とで裁量的判断を加える余地に差異はない。
判例は、降任は現に就いている特定の職への適格性が問題となるのに対し、免職はより広い範囲で職全体の適格性が問われ、重大な地位喪失を伴うとして、判断の内容に差があるとする。
根拠条文:地方公務員法第28条第1項・e-Govを開く
全体要旨
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