民法 第721問
教材: 民法⑤
司法試験 H26 第34問(改) / 予備試験 H26 第14問(改)
論点: 遺産分割
問題
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公式解答
1
正誤・解説
1 /
共同相続人の一人であるAが相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である甲建物において被相続人と同居してきたときは、相続が開始した時から遺産分割が終了するまでの間、引き続きAに甲建物を無償で使用させる旨の合意があったものと推認され、被相続人の地位を承継した他の相続人が貸主となり、Aを借主とする甲建物の使用貸借契約関係が存続することになる。
判例は、被相続人の許諾に基づく同居がある場合、特段の事情がない限り、相続開始後遺産分割までの間も無償使用の合意が推認され、他の相続人が貸主となる使用貸借関係が続くとする。
根拠条文:民法593条・e-Govで法令を開く
民法593条―現行条文本文
第五百九十三条 (使用貸借)
使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
共同相続人が全員の合意によって遺産分割前に遺産である土地を第三者に売却した場合において、その売買に係る代金債権は、不可分債権である。
全員合意で遺産を売却した場合、売却対象は遺産分割の対象から逸出し、各相続人は持分に応じた代金債権を個別に取得するとされる。不可分債権とはいえない。
根拠条文:民法427条・e-Govで法令を開く
民法427条―現行条文本文
第四百二十七条 (分割債権及び分割債務)
数人の債権者又は債務者がある場合において、別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。
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3 /
被相続人が所有し、その名義で所有権の登記がされている甲土地を相続人の一人であるAに相続させる旨の遺言が遺産分割の方法の指定と解される場合、Aは、登記をしなくても甲土地の所有権の取得を第三者に対抗することができる。
遺言による相続分指定等で取得した場合でも、対抗要件が必要とされる。登記なくして第三者に所有権取得を対抗できるとはいえない。
根拠条文:民法899条の2第1項・e-Govで法令を開く
民法899条の2第1項―現行条文本文
相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
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4 /
嫡出でない子がいる母の死亡による相続について、その子が遺産の分割を請求しようとする場合において、他の共同相続人らがその子の存在を知らないまま、既に遺産分割の協議を成立させていたときは、その子は、他の共同相続人らに対し、価額のみによる支払の請求権を有する。
判例は、非嫡出子の存在を他の相続人が知らずに協議が成立していても、直ちに価額支払請求権にとどまるとはしない。相続人の有無判明前の処理は別途検討される。
根拠条文:民法784条・e-Govで法令を開く民法910条・e-Govで法令を開く
民法784条―現行条文本文
第七百八十四条 (認知の効力)
認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。
ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。
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民法910条―現行条文本文
第九百十条 (相続の開始後に認知された者の価額の支払請求権)
相続の開始後認知によって相続人となった者が遺産の分割を請求しようとする場合において、他の共同相続人が既にその分割その他の処分をしたときは、価額のみによる支払の請求権を有する。
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5 /
遺産分割後に遺産である建物に不適合があったことが判明した場合であっても、当該建物を遺産分割により取得した相続人は、他の相続人に対し、担保責任を追及することができない。
相続分に応じて各共同相続人は売主と同様の担保責任を負うので、遺産分割後に不適合が判明した場合でも、他の相続人に担保責任を追及し得る。
根拠条文:民法911条・e-Govで法令を開く
民法911条―現行条文本文
第九百十一条 (共同相続人間の担保責任)
各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負う。
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全体要旨
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