民法 第709問
教材: 民法⑤
司法試験 H25 第34問(改)
論点: 相続の承認・放棄
問題
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AB夫婦の間に子CDがいる場合において、相続に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
3. イ オ
正誤・解説
p1 /
判例によれば、Aの死亡後、遺産の分割前に、CがAの遺産に含まれる特定の土地の持分4分の1を第三者Eに売り渡したときは、Dは、その価額及び費用を償還して、Eから当該持分を取り戻すことができる。
共同相続人の一人が遺産分割前に相続分を第三者へ譲渡しても、他の共同相続人がその持分を取り戻せるわけではない。判例は民法905条の適用(類推適用も含む)を否定している。
根拠条文:民法905条第1項・e-Govで法令を開く
民法905条第1項―現行条文本文
共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。
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p2 /
Aが死亡した場合、Aが所有していた墳墓の所有権は、Aの指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者がCであるときは、Cが承継する。
墳墓・祭具などの祭祀財産は、相続によらず、民法897条1項により祭祀主宰者が承継する。被相続人の指定があれば、その指定に従う。
根拠条文:民法897条第1項・e-Govで法令を開く
民法897条第1項―現行条文本文
系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。
ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
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p3 /
ABが同時に死亡したが、Aがその財産の全部を第三者Fに遺贈したときは、Cは、Fに対し、Aの財産の8分の1に相当する額の限度で、遺留分侵害額請求をすることができる。
同時死亡なら相続関係を前提にできず、遺留分も各自の法定相続分を基礎に整理する。設問ではCの遺留分は4分の1ではなく、8分の1相当額とする点が誤り。
根拠条文:民法887条第1項・e-Govで法令を開く民法900条・e-Govで法令を開く民法1042条第1項・e-Govで法令を開く民法1046条第1項・e-Govで法令を開く
民法887条第1項―現行条文本文
被相続人の子は、相続人となる。
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民法900条―現行条文本文
第九百条 (法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
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民法1042条第1項―現行条文本文
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第一項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。
一 直系尊属のみが相続人である場合
三分の一
二 前号に掲げる場合以外の場合
二分の一
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民法1046条第1項―現行条文本文
遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
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p4 /
ABの死亡後Cが死亡したが、Cには内縁の妻GがいてCの療養看護に努めたときは、家庭裁判所は、Gの請求により、Cの遺産の全部又は一部をGに与えることができる。
特別寄与料の制度は、被相続人の親族である特別寄与者が対象であり、内縁の配偶者は含まれない。したがってGは家庭裁判所に請求できない。
根拠条文:民法1050条・e-Govで法令を開く
民法1050条―現行条文本文
第千五十条
被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人、相続の放棄をした者及び第八百九十一条の規定に該当し又は廃除によってその相続権を失った者を除く。以下この条において「特別寄与者」という。)は、相続の開始後、相続人に対し、特別寄与者の寄与に応じた額の金銭(以下この条において「特別寄与料」という。)の支払を請求することができる。
前項の規定による特別寄与料の支払について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
ただし、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときは、この限りでない。
前項本文の場合には、家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、特別寄与料の額を定める。
特別寄与料の額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
相続人が数人ある場合には、各相続人は、特別寄与料の額に第九百条から第九百二条までの規定により算定した当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。
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p5 /
Dには妻Hがおり、Hは、Dとの婚姻後ABと養子緑組をし、その後に死亡したが、Hには、第三者Iとの間に子Jがおり、Jが出生したのがDHの婚姻の前である場合、Hの死亡後にAが死亡したときは、Aの相続人は、B、C及びDである。
養子縁組後に死亡したHの子Jは、ただし書の関係で養子Dの直系卑属としての代襲相続人にはならない。よって、Aの相続人は配偶者Bと子C、そしてDとなる。
根拠条文:民法890条・e-Govで法令を開く民法887条第1項・e-Govで法令を開く民法887条第2項・e-Govで法令を開く民法889条第1項第2号・e-Govで法令を開く民法809条・e-Govで法令を開く
民法890条―現行条文本文
第八百九十条 (配偶者の相続権)
被相続人の配偶者は、常に相続人となる。
この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。
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民法887条第1項―現行条文本文
被相続人の子は、相続人となる。
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民法887条第2項―現行条文本文
被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
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民法889条第1項第2号―現行条文本文
二 被相続人の兄弟姉妹
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民法809条―現行条文本文
第八百九条 (嫡出子の身分の取得)
養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。
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