民法 第706問
教材: 民法⑤
司法試験 H26 第33問
論点: 相続人と相続の効果
問題
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公式解答
4. ウ オ
正誤・解説
p1 /
代襲相続は、被代襲者が死亡した場合には認められるが、被代襲者が相続欠格又は推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者)の廃除によって相続資格を失った場合には認められない。
882条2項本文は、被代襲者が相続開始前に死亡した場合だけでなく、相続欠格や廃除で相続資格を失った場合にも代襲相続を認める。したがって、本記述は誤り。
根拠条文:民法887条第2項・e-Govで法令を開く民法891条・e-Govで法令を開く
民法887条第2項―現行条文本文
被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
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民法891条―現行条文本文
第八百九十一条 (相続人の欠格事由)
次に掲げる者は、相続人となることができない。
一 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
二 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。
ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
三 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
四 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
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p2 /
封印のある自筆証書による遺言書が検認を経ずに開封された場合、相続に関する遺言は無効となる。
封印のある遺言書は検認前に開封できないが、違反して開封されても遺言そのものが当然に無効になるわけではない。検認は手続上の要請であり、無効事由ではない。
根拠条文:民法1004条第1項・e-Govで法令を開く民法1004条第3項・e-Govで法令を開く民法1005条・e-Govで法令を開く
民法1004条第1項―現行条文本文
遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。
遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。
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民法1004条第3項―現行条文本文
封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。
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民法1005条―現行条文本文
第千五条 (過料)
前条の規定により遺言書を提出することを怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、又は家庭裁判所外においてその開封をした者は、五万円以下の過料に処する。
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p3 /
推定相続人の廃除は、遺留分を有する推定相続人についてのみ認められており、被相続人の兄弟姉妹については認められていない。
892条の廃除の対象は遺留分を有する推定相続人であり、兄弟姉妹には遺留分がないため廃除の対象にならない。記述は正しい。
根拠条文:民法892条・e-Govで法令を開く民法1042条第1項・e-Govで法令を開く
民法892条―現行条文本文
第八百九十二条 (推定相続人の廃除)
遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。
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民法1042条第1項―現行条文本文
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第一項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。
一 直系尊属のみが相続人である場合
三分の一
二 前号に掲げる場合以外の場合
二分の一
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p4 /
判例によれば、Aが死亡し(第1相続)、その相続の承認又は放棄をすべき期間中に、Aの相続人であるAの子Bが死亡した場合(第2相続)、Bの相続人であるBの子Cは、第2相続の承認又は放棄をすべき期間中に、第1相続と第2相続についてともに相続の承認をすることができるが、第1相続を放棄して、第2相続のみを承認することはできない。
最判昭63.6.21は、再転相続人は各相続についてそれぞれ承認・放棄の選択をし得るとし、片方だけ放棄して他方のみ承認することを否定しない。したがって記述は正しい。
根拠条文:民法916条・e-Govで法令を開く
民法916条―現行条文本文
第九百十六条
相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条第一項の期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から起算する。
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p5 /
判例によれば、遺言により相続分の指定がされている場合であっても、被相続人の債権者は、法定相続人に対し、法定相続分に従った相続債務の履行を求めることができる。
判例は、相続分指定は相続債権者に対する関係ではその効力を及ぼさず、債権者は法定相続分に応じた履行請求ができるとする。記述は正しい。
根拠条文:民法902条・e-Govで法令を開く民法915条・e-Govで法令を開く
民法902条―現行条文本文
第九百二条 (遺言による相続分の指定)
被相続人は、前二条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。
被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前二条の規定により定める。
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民法915条―現行条文本文
第九百十五条 (相続の承認又は放棄をすべき期間)
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。
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全体要旨
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