民法 第651問
教材: 民法⑤
司法試験 H25 第31問
論点: 内縁関係
問題
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A男とB女の間の内縁関係に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
2. ア ウ
正誤・解説
p1 /
AがBに無断で婚姻届を作成して提出した場合、その当時両名に夫婦としての実質的生活関係が存在し、かつ、後にBが届出の事実を知ってこれを追認したときは、その婚姻は、追認により届出の当初にさかのぼって有効となる。
判例は、無断で提出された婚姻届でも、当時に夫婦としての実質的生活関係があり、その後に真実を知った者が追認した場合、追認により届出時にさかのぼって有効となるとする。
根拠条文:民法742条第1号・e-Govで法令を開く民法116条・e-Govで法令を開く
民法742条第1号―現行条文本文
第七百四十二条 (婚姻の無効)
婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
一 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
二 当事者が婚姻の届出をしないとき。
ただし、その届出が第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。
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民法116条―現行条文本文
第百十六条 (無権代理行為の追認)
追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。
ただし、第三者の権利を害することはできない。
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p2 /
Aが内縁関係を正当な理由なく一方的に破棄した場合、Bは、Aに対し、債務不履行を理由として損害賠償を請求することができるが、不法行為を理由として損害賠償を請求することはできない。
内縁の不当破棄については、債務不履行だけでなく不法行為による損害賠償も認められるとする判例がある。したがって、本肢のように不法行為請求を否定するのは誤り。
根拠条文:民法415条第1項・e-Govで法令を開く民法709条・e-Govで法令を開く
民法415条第1項―現行条文本文
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
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民法709条―現行条文本文
第七百九条 (不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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p3 /
Bが内縁継続中に病気療養のためAと別居している場合において、その間にBが支出した医療費は、婚姻から生ずる費用に準じてA Bが分担する。
判例は、内縁にも民法760条の類推適用を認め、別居中であっても、内縁関係を前提に生じた医療費などは婚姻費用に準じて分担すべきとする。
根拠条文:民法760条・e-Govで法令を開く
民法760条―現行条文本文
第七百六十条 (婚姻費用の分担)
夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。
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p4 /
内縁成立の日から200日を経過した後又は内縁解消の日から300日以内にBが分娩した子のAに対する認知の訴えにおいては、その子はAの子と推定されない。
民法772条の嫡出推定は、婚姻に関する規定であって内縁にはそのまま適用されないため、内縁を前提にAの子と推定されないとするのは誤り。
根拠条文:民法772条第1項・e-Govで法令を開く民法772条第2項・e-Govで法令を開く民法779条・e-Govで法令を開く民法787条・e-Govで法令を開く
民法772条第1項―現行条文本文
妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。
女が婚姻前に懐胎した子であって、婚姻が成立した後に生まれたものも、同様とする。
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民法772条第2項―現行条文本文
前項の場合において、婚姻の成立の日から二百日以内に生まれた子は、婚姻前に懐胎したものと推定し、婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
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民法779条―現行条文本文
第七百七十九条 (認知)
嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。
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民法787条―現行条文本文
第七百八十七条 (認知の訴え)
子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができる。
ただし、父又は母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。
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p5 /
Bは、Aが死亡したときの相続について、Aと他の女性との間の子であるCに対し、Aの配偶者に準ずる相続分を主張することができる。
内縁配偶者について、死亡による内縁解消の場合に離婚類似の財産分与を相続で補うことはできず、相続人に対し配偶者に準ずる相続分を主張することはできないとされる。
根拠条文:民法890条・e-Govで法令を開く民法768条・e-Govで法令を開く
民法890条―現行条文本文
第八百九十条 (配偶者の相続権)
被相続人の配偶者は、常に相続人となる。
この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。
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民法768条―現行条文本文
第七百六十八条 (財産分与)
協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
ただし、離婚の時から五年を経過したときは、この限りでない。
前項の場合には、家庭裁判所は、離婚後の当事者間の財産上の衡平を図るため、当事者双方がその婚姻中に取得し、又は維持した財産の額及びその取得又は維持についての各当事者の寄与の程度、婚姻の期間、婚姻中の生活水準、婚姻中の協力及び扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況、職業及び収入その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。
この場合において、婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は、その程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとする。
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全体要旨
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