民法 第649問
教材: 民法⑤
司法試験 R01 第31問
論点: 夫婦
問題
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ア.夫婦の一方が他の一方に対して有する債権について、婚姻中に消滅時効が完成することはない。
イ.夫婦である父母が共同して親権を行う場合において、その一方が子を代理する権限を共同名義で行使したときは、それが他の一方の意思に反したときであっても、代理行為の相手方が悪意でない限り、そのためにその行為の効力は妨げられない。
ウ.夫婦の一方について成年後見開始の審判がされた場合、他の一方が成年後見人になる。
エ.夫婦の一方が強度の精神病にかかり、回復の見込みがない場合であっても、裁判所は、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、他の一方による離婚の請求を棄却することができる。
オ.夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をした場合は、他の一方は、その第三者に対し責任を負わない旨を予告していたときであっても、その法律行為によって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
公式解答
4. ウ オ
正誤・解説
ア /
夫婦の一方が他の一方に対して有する債権について、婚姻中に消滅時効が完成することはない。
民法159条により、夫婦の一方が他方に対して有する権利については、婚姻解消時から6か月を経過するまで時効は完成しない。したがって、婚姻中に完成しない。
根拠条文:民法159条・e-Govで法令を開く
民法159条―現行条文本文
第百五十九条 (夫婦間の権利の時効の完成猶予)
夫婦の一方が他の一方に対して有する権利については、婚姻の解消の時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
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イ /
夫婦である父母が共同して親権を行う場合において、その一方が子を代理する権限を共同名義で行使したときは、それが他の一方の意思に反したときであっても、代理行為の相手方が悪意でない限り、そのためにその行為の効力は妨げられない。
民法825条ただし書の内容に合致する。共同名義での行為が他方の意思に反しても、相手方が悪意でない限り効力は妨げられない。
根拠条文:民法825条・e-Govで法令を開く
民法825条―現行条文本文
第八百二十五条 (父母の一方が共同の名義でした行為の効力)
父母が共同して親権を行う場合において、父母の一方が、共同の名義で、子に代わって法律行為をし又は子がこれをすることに同意したときは、その行為は、他の一方の意思に反したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。
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ウ /
夫婦の一方について成年後見開始の審判がされた場合、他の一方が成年後見人になる。
成年後見開始の審判がされたときの成年後見人は家庭裁判所が選任するので、当然に他方配偶者が成年後見人になるわけではない。
根拠条文:民法843条第1項・e-Govで法令を開く
民法843条第1項―現行条文本文
家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。
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エ /
夫婦の一方が強度の精神病にかかり、回復の見込みがない場合であっても、裁判所は、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、他の一方による離婚の請求を棄却することができる。
民法770条2項の趣旨に沿う。強度の精神病による離婚請求でも、一切の事情を考慮して婚姻継続が相当なら棄却できる。
根拠条文:民法770条第1項第4号・e-Govで法令を開く民法770条第2項・e-Govで法令を開く
民法770条第1項第4号―現行条文本文
四 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
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民法770条第2項―現行条文本文
裁判所は、前項第一号から第三号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
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オ /
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をした場合は、他の一方は、その第三者に対し責任を負わない旨を予告していたときであっても、その法律行為によって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
民法761条ただし書により、第三者に責任を負わない旨の予告があれば、日常家事債務について連帯責任は負わない。
根拠条文:民法761条・e-Govで法令を開く
民法761条―現行条文本文
第七百六十一条 (日常の家事に関する債務の連帯責任)
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。
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全体要旨
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