民法 第623問
教材: 民法④
司法試験 R02 第29問
論点: 不法行為
問題
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公式解答
3. イ オ
正誤・解説
p1 /
金銭債権を有する者が、その債務者を負傷させたことにより不法行為に基づく損害賠償債務を負った場合、当該金銭債権を自働債権、損害賠償債権を受働債権とする相殺をもって債務者に対抗することはできない。
民法509条は、一定の不法行為債権について相殺を禁止する。条文上、生命・身体の侵害による損害賠償債務は除外されるため、本記述は判例・条文の趣旨に合う。
根拠条文:民法509条・e-Govで法令を開く民法509条第2項・e-Govで法令を開く
民法509条―現行条文本文
第五百九条 (不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
ただし、その債権者がその債務に係る債権を他人から譲り受けたときは、この限りでない。
一 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務
二 人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(前号に掲げるものを除く。)
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法509条第2項―現行条文本文
第五百九条 (不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
ただし、その債権者がその債務に係る債権を他人から譲り受けたときは、この限りでない。
一 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務
二 人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(前号に掲げるものを除く。)
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p2 /
報道により他人の名誉を毀損した報道機関は、その報道が公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図ることに出たものであって、摘示した事実が真実であると信ずるにつき相当な理由があったとしても、その事実が真実であると証明できなかったときは、不法行為責任を負う。
判例は、公共の利害に関する事実で公益目的があり、真実と信ずる相当理由があれば、真実の証明がなくても違法性が阻却されるとしている。したがって、本記述は誤り。
根拠条文:民法709条・e-Govで法令を開く
民法709条―現行条文本文
第七百九条 (不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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p3 /
子が他人の不法行為によって重傷を負った場合、その両親は、そのために子が生命を害されたときにも比肩すべき精神上の苦痛を受けたときは、自己の権利として加害者に慰謝料を請求することができる。
判例は、重い傷害による近親者の精神的苦痛が、場合によっては死亡の場合に比肩し得るとして、親の固有の慰謝料請求を認める。
根拠条文:民法711条・e-Govで法令を開く
民法711条―現行条文本文
第七百十一条 (近親者に対する損害の賠償)
他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。
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p4 /
未成年者が責任能力を有し被害者に対する不法行為責任を負う場合であっても、その監督義務者に未成年者に対する監督義務違反があり、その義務違反と当該未成年者の不法行為によって生じた結果との間に相当因果関係が認められるときには、監督義務者は被害者に対する不法行為責任を負う。
未成年者本人に責任能力があっても、監督義務者自身に監督義務違反と因果関係があれば、監督義務者の不法行為責任は否定されない。
根拠条文:民法712条・e-Govで法令を開く民法714条第1項・e-Govで法令を開く
民法712条―現行条文本文
第七百十二条 (責任能力)
未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
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民法714条第1項―現行条文本文
前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
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p5 /
使用者が被用者の加害行為につき使用者責任に基づいて第三者に損害賠償責任を負う場合、当該被用者は、加害行為につき故意又は重過失がない限り、当該第三者に対する損害賠償責任を負わない。
被用者が第三者に対して不法行為責任を負うかは民法709条で判断され、使用者責任の有無とは別問題である。したがって、本記述のような限定は誤り。
根拠条文:民法709条・e-Govで法令を開く民法715条第1項・e-Govで法令を開く
民法709条―現行条文本文
第七百九条 (不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法715条第1項―現行条文本文
ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
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全体要旨
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