民法 第603問
教材: 民法④
司法試験 H26 第28問
論点: 不当利得
問題
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公式解答
4. イ エ
正誤・解説
p1 /
Aが公正証書を債務名義としてBの財産に強制執行をしようとしている場合、Bは、その強制執行に係る債務を既に弁済したことを知りつつ、後日返還を請求する旨を留保して、強制執行を避けるためやむを得ずAに債務の弁済として金員を支払ったときは、Aに対し、その金員の返還を請求することはできない。
判例は、弁済として任意に給付したとはいえず、後日返還請求を留保してやむを得ず支払った場合でも、不当利得返還請求を否定しない趣旨である。
根拠条文:民法705条・e-Govで法令を開く
民法705条―現行条文本文
第七百五条 (債務の不存在を知ってした弁済)
債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
A銀行は、Bに帰属している預金を誤ってCに払い戻したものの、その払戻しについて過失があった場合、その預金について、Bへの払戻しをしていないときでも、Cに対し、支払った金員の返還を請求することができる。
誤払戻しによりCが利得を得てBに損失が生じる以上、払戻しの過失があっても、Bへの払戻し前であればCに対する不当利得返還請求が認められるとする判例の趣旨に合致する。
根拠条文:民法703条・e-Govで法令を開く
民法703条―現行条文本文
第七百三条 (不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
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p3 /
債権者Aが債務者Bに対する債権を被担保債権としてC所有の不動産の上に抵当権の設定を受けたが、当該抵当権は、Bが権限なくCを代理して設定したものであった場合、その抵当権の実行により不動産の所有権を喪失したCは、抵当権の実行手続において配当を受けたAに対し、不当利得の返還を請求することはできない。
判例は、無権代理に基づく根抵当権設定が無効で、競売により第三者が所有権を失った場合、配当を受けた債権者に不当利得返還請求を認める方向である。
根拠条文:民法703条・e-Govで法令を開く
民法703条―現行条文本文
第七百三条 (不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p4 /
債務者Aが、第三者Bから横領した金銭を自己の金銭と識別することができない状態にした上、その金銭で自己の債権者Cに対する債務の弁済に充てた場合であっても、社会通念上、Bの金銭でCの利益を図ったと認められるに足りる連結があり、CがAの横領を知り、又は知りえなかったことについて重大な過失があるときは、Bは、Cに対し、不当利得の返還を請求することができる。
判例は、横領金が混同されても、社会通念上の連結や受領者の悪意・重過失があれば、被害者から受領者への不当利得返還請求を認める。
p5 /
AがBに不法な原因のために土地を譲渡し、所有権移転登記をした場合、Aは、Bに対し、不当利得に基づきその返還を請求することができないときであっても、土地の所有権に基づき、所有権移転登記の抹消を請求することができる。
不法原因給付では、給付者は返還請求だけでなく、その反射的効果として目的物の所有権を根拠に抹消請求もできないとする判例の趣旨に反する。
根拠条文:民法708条・e-Govで法令を開く
民法708条―現行条文本文
第七百八条 (不法原因給付)
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。
ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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