民法 第565問
教材: 民法④
司法試験 R06 第28問
論点: 請負
問題
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注文者Aが請負人Bに甲建物の建築を請け負わせた場合
公式解答
4. イ エ
正誤・解説
p1 /
請負契約が中途で解除された際の出来形部分の所有権はAに帰属する旨の約定がある場合において、請負契約が中途で解除されたときは、Bから一括して当該工事を請け負ったCが自ら材料の全部を提供して出来形部分を築造したとしても、特段の事情のない限り、当該出来形部分の所有権は、Aに帰属する。
判例は、請負契約中途解除後の出来形部分について、注文者と元請負人の間にその所有権を注文者に帰属させる旨の特約があれば、下請負人が材料を全部提供して築造していても、特段の事情がない限り注文者帰属としています。
p2 /
Bが建築を完成しAに引き渡した甲建物の品質が請負契約の内容に適合しない場合において、Aがその不適合を理由として修補に代わる損害賠償を請求したときは、Aは、特段の事情のない限り、その提供を受けるまで、損害相当額を限度として報酬の支払を拒むことができる。
請負目的物の不適合を理由とする損害賠償請求でも、反対債務である報酬支払との同時履行関係が問題となり、原則として報酬全額の支払拒絶ができるとされています。損害相当額に限るという説明は誤りです。
根拠条文:民法533条・e-Govで法令を開く民法634条第2項・e-Govで法令を開く
民法533条―現行条文本文
第五百三十三条 (同時履行の抗弁)
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。
ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法634条第2項―現行条文本文
第六百三十四条 (注文者が受ける利益の割合に応じた報酬)
次に掲げる場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす。
この場合において、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
一 注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき。
二 請負が仕事の完成前に解除されたとき。
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p3 /
Bが材料の全部を提供して建築を行い、Aが棟上げの時までに報酬の半額以上を支払い、その後、工事の進行とともに残報酬の支払をしていたときは、甲建物の所有権は、特段の事情のない限り、その完成と同時に原始的にAに帰属する。
材料を請負人が提供し、注文者が工事進行に応じて代金を支払う事案では、特段の事情がなければ、建物の所有権は完成時に原始的に注文者に帰属するとする判例があります。
p4 /
Bが建築を完成しAに引き渡した甲建物の品質が請負契約の内容に適合しない場合において、Bが引渡時にそのことについて善意無重過失であったときは、AがBに対しその不適合を理由として損害賠償の請求をするためには、Aは、その不適合を知った時から1年以内にその訴えを提起しなければならない。
判例・条文上、請負人が不適合につき善意無重過失であれば、注文者は不適合を知ってから1年以内に請負人へ通知しないと損害賠償請求ができません。訴え提起までを1年とするのは誤りです。
根拠条文:民法637条第1項・e-Govで法令を開く民法637条第2項・e-Govで法令を開く
民法637条第1項―現行条文本文
前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
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民法637条第2項―現行条文本文
前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。
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p5 /
請負契約がBの債務不履行により中途で解除された場合において、可分な部分の給付によってAが利益を受けるときは、Bは、Aが受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
請負が途中解除された場合でも、可分な部分の給付で注文者が利益を受けるときは、その利益割合に応じた報酬請求が認められます。
根拠条文:民法634条・e-Govで法令を開く
民法634条―現行条文本文
第六百三十四条 (注文者が受ける利益の割合に応じた報酬)
次に掲げる場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす。
この場合において、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
一 注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき。
二 請負が仕事の完成前に解除されたとき。
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全体要旨
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