民法 第559問
教材: 民法④
司法試験 H30 第25問
論点: 転貸借
問題
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Aは、Bに対し、Aの所有する甲建物を賃料月額10万円で賃貸し、甲建物をBに引き渡した。その後、Bは、Cに対し、甲建物を賃料月額12万円で賃貸し、甲建物をCに引き渡した。
公式解答
3. イ エ
正誤・解説
p1 /
AがB C間の賃貸借を承諾していた場合、Aは、Cに対し、甲建物の賃料として月額12万円の支払を請求することができる。
転貸借を承諾しても、原賃貸人と転借人の間に当然に賃貸借関係が生じるわけではない。よって、AがCに直接賃料12万円を請求することはできない。
根拠条文:民法613条第1項・e-Govで法令を開く
民法613条第1項―現行条文本文
賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
AがB C間の賃貸借を承諾していた場合、Cは、甲建物の修繕を直接Aに対し請求することができない。
613条1項前段は、転貸人が転借人に対して賃貸人の債務を直接履行する義務を負うとするが、AとCの間に直接の契約関係は生じない。修繕請求は原則としてBに向けられる。
根拠条文:民法613条第1項・e-Govで法令を開く民法606条第1項・e-Govで法令を開く民法613条第3項・e-Govで法令を開く
民法613条第1項―現行条文本文
賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法606条第1項―現行条文本文
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
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民法613条第3項―現行条文本文
賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。
ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。
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p3 /
AがB C間の賃貸借を承諾していた場合において、AがBとの間で甲建物の賃貸借を合意解除したときは、Aは、Cに対し、甲建物の明渡しを請求することができる。
承諾転貸では、原賃貸借が合意解除されても、転借人の保護が問題となる。Aは当然にCへ明渡請求できるわけではなく、転借人保護の観点から原則としてできない。
根拠条文:民法613条第3項・e-Govで法令を開く民法601条・e-Govで法令を開く
民法613条第3項―現行条文本文
賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。
ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。
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民法601条―現行条文本文
第六百一条 (賃貸借)
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
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p4 /
AがB C間の賃貸借を承諾していなかった場合において、AB間の賃貸借が終了したときは、Aは、Cに対し、所有権に基づく甲建物の明渡しを請求することはできるが、AB間の賃貸借の終了に基づく甲建物の明渡しを請求することはできない。
無断転貸で原賃貸借が終了すると、Aは所有権に基づく明渡請求はできるが、AB間の賃貸借終了を根拠にCへ直接請求することはできないと判示されている。
根拠条文:民法613条第3項・e-Govで法令を開く民法601条・e-Govで法令を開く
民法613条第3項―現行条文本文
賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。
ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法601条―現行条文本文
第六百一条 (賃貸借)
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
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p5 /
AがB C間の賃貸借を承諾していなかった場合、Aは、当然にAB間の賃貸借を解除することができる。
無断転貸があれば直ちに当然解除できるのではなく、判例上は背信的行為と認めるに足りる特段の事情がある場合に限り解除が認められる。
根拠条文:民法612条第1項・e-Govで法令を開く民法612条第2項・e-Govで法令を開く
民法612条第1項―現行条文本文
賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
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民法612条第2項―現行条文本文
賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。
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全体要旨
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