民法 第517問
教材: 民法④
司法試験 H28 第24問(改)
論点: 売買
問題
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公式解答
4
正誤・解説
p1 /
解約手付の授受された売買契約の買主は、自ら履行に着手した場合でも、売主が履行に着手するまでは、手付を放棄して売買契約の解除をすることができる。
民法557条1項ただし書により、相手方が契約の履行に着手した後は手付解除できない。買主が自ら履行に着手していても、売主が履行に着手していなければ解除は可能。
根拠条文:民法557条第1項・e-Govで法令を開く
民法557条第1項―現行条文本文
買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。
ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
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p2 /
甲土地の売買契約がAを売主、Bを買主として締結され、AからBに甲土地の引渡しがなされたが、甲土地がCの所有であった場合において、Aが甲土地の権利をCから取得してBに移転することができないことを理由にBが甲土地の売買契約を解除したときは、Bは、Aに対し、その解除までの間の甲土地の使用利益を返還しなければならない。
売買解除後の原状回復として、目的物の引渡しを受けていた買主は、解除までの使用利益を返還すべきとする判例の趣旨に沿う。
根拠条文:民法545条第1項・e-Govで法令を開く
民法545条第1項―現行条文本文
当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。
ただし、第三者の権利を害することはできない。
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p3 /
建物とその敷地の賃借権とが売買契約の目的とされた場合には、敷地に欠陥があり、賃貸人がその欠陥について修補義務を負担するときであっても、買主は、売主に対し、その欠陥が売買の目的物の契約不適合に該当することを理由として契約不適合責任を追及することができる。
建物と敷地賃借権が一体で売買目的とされたとしても、敷地の欠陥それ自体は売買目的物の契約不適合とはいえないとする判例の趣旨に反する。
根拠条文:民法564条・e-Govで法令を開く民法565条・e-Govで法令を開く
民法564条―現行条文本文
第五百六十四条 (買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。
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民法565条―現行条文本文
第五百六十五条 (移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)
前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用する。
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p4 /
売買契約の目的物に契約不適合がある場合において、買主がその契約不適合があることを知った時から1年以内に損害賠償請求をしたときは、その時点で買主が目的物の引渡しを受けた時から10年を経過していたときであっても、その損害賠償請求権につき消滅時効は完成しない。
契約不適合による損害賠償請求権にも消滅時効は及ぶ。買主が不適合を知って1年以内に請求しても、引渡しから10年経過で時効完成を否定できない。
根拠条文:民法566条・e-Govで法令を開く民法166条第1項・e-Govで法令を開く
民法566条―現行条文本文
第五百六十六条 (目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。
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民法166条第1項―現行条文本文
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
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p5 /
建物の強制競売の手続が開始され、借地権の存在を前提として建物の売却が実施されたことが明らかであるにもかかわらず、実際には建物の買受人が代金を納付した時点において借地権が存在しなかったことにより、建物の買受人がその目的を達することができず、かつ、債務者が無資力であるときは、建物の買受人は、強制競売による建物の売買契約を解除した上、売却代金の配当を受けた債権者に対し、その代金の返還を請求することができる。
競売で借地権の存在を前提に売却されても、実際には借地権がなく目的達成不能で、債務者が無資力なら、買受人は売買契約を解除し、配当を受けた債権者へ代金返還を求め得る。
根拠条文:民法568条第1項・e-Govで法令を開く民法568条第2項・e-Govで法令を開く民法541条・e-Govで法令を開く民法542条・e-Govで法令を開く民法563条・e-Govで法令を開く民法565条・e-Govで法令を開く
民法568条第1項―現行条文本文
民事執行法その他の法律の規定に基づく競売(以下この条において単に「競売」という。)における買受人は、第五百四十一条及び第五百四十二条の規定並びに第五百六十三条(第五百六十五条において準用する場合を含む。)の規定により、債務者に対し、契約の解除をし、又は代金の減額を請求することができる。
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民法568条第2項―現行条文本文
前項の場合において、債務者が無資力であるときは、買受人は、代金の配当を受けた債権者に対し、その代金の全部又は一部の返還を請求することができる。
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民法541条―現行条文本文
第五百四十一条 (催告による解除)
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。
ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
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民法542条―現行条文本文
第五百四十二条 (催告によらない解除)
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
四 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したとき。
五 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除をすることができる。
一 債務の一部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
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民法563条―現行条文本文
第五百六十三条 (買主の代金減額請求権)
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。
前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。
一 履行の追完が不能であるとき。
二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の規定による代金の減額の請求をすることができない。
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第五百六十五条 (移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)
前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用する。
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