民法 第515問
教材: 民法④
司法試験 H26 第16問
論点: 種類物売買
問題
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売買契約においてその目的物であるワインを種類のみで指定し,買主の住所で引き渡すこととされていた場合
公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
売主が債務の本旨に従って買主の住所にワインを持参したのに,買主がその受領を拒んだ場合には,その後売主がそのワインを故意に滅失させたときであっても,売主は,ワインの引渡債務の不履行を理由とする損害賠償責任を負わない。
判例趣旨では,持参して受領拒絶があっても,その後に売主が故意にワインを滅失させたなら,引渡債務の不履行を理由とする責任を当然に免れない。
根拠条文:民法415条第1項・e-Govで法令を開く民法401条第2項・e-Govで法令を開く民法493条・e-Govで法令を開く民法400条・e-Govで法令を開く民法413条第1項・e-Govで法令を開く
民法415条第1項―現行条文本文
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
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民法401条第2項―現行条文本文
前項の場合において、債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは、以後その物を債権の目的物とする。
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民法493条―現行条文本文
第四百九十三条 (弁済の提供の方法)
弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。
ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。
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民法400条―現行条文本文
第四百条 (特定物の引渡しの場合の注意義務)
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。
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民法413条第1項―現行条文本文
債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その債務の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、履行の提供をした時からその引渡しをするまで、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、その物を保存すれば足りる。
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p2 /
売主が債務の本旨に従って買主の住所にワインを持参したが,買主がその受領を拒んだ場合において,その後のワインが保管されていた倉庫が第三者の放火によって焼失し,ワインが滅失したときには,売主は,ワインの引渡債務を免れる。
持参後は特定物化し,受領拒絶後に第三者の放火で滅失して履行不能になれば,引渡債務は免れると整理されている。
根拠条文:民法412条の2第1項・e-Govで法令を開く民法401条第2項・e-Govで法令を開く
民法412条の2第1項―現行条文本文
債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。
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民法401条第2項―現行条文本文
前項の場合において、債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは、以後その物を債権の目的物とする。
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p3 /
売主が債務の本旨に従って買主の住所にワインを持参したが,買主がその受領を拒んだ場合において,その後のワインが買主の過失により滅失したときは,買主は,ワインの代金債務を免れない。
受領拒絶後に買主の過失で滅失しても,買主は反対給付である代金債務を免れないとされる。
根拠条文:民法536条第2項・e-Govで法令を開く
民法536条第2項―現行条文本文
債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。
この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。
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p4 /
売主が債務の本旨に従って買主の住所にワインを持参したが,買主がその受領を拒んだ場合には,その1週間後に売主が買主に対してワインの代金の支払を求めてきたときであっても,買主は,ワインの引渡しとの同時履行の抗弁を主張することができない。
受領拒絶があると、売主は同時履行の抗弁を失うので、後日代金請求されても買主側で引渡しとの同時履行抗弁は主張できる場面ではないとされる。
根拠条文:民法533条・e-Govで法令を開く
民法533条―現行条文本文
第五百三十三条 (同時履行の抗弁)
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。
ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。
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p5 /
買主があらかじめワインの受領を拒んでいた場合において,売主が弁済の準備をしたことを買主に通知してその受領を催告したときは,売主は,約定の期日に買主の住所にワインを持参しなくても,ワインの引渡債務の不履行を理由とする損害賠償責任を負わない。
受領拒絶後は,弁済準備の通知と受領の催告で足り,約定期日に現実に持参しなくても債務不履行責任を負わない。
根拠条文:民法492条・e-Govで法令を開く民法493条・e-Govで法令を開く
民法492条―現行条文本文
第四百九十二条 (弁済の提供の効果)
債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。
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民法493条―現行条文本文
第四百九十三条 (弁済の提供の方法)
弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。
ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。
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全体要旨
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