民法 第448問
教材: 民法③
司法試験 H30 第21問(改)
論点: 相続
問題
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公式解答
1 / 5
正誤・解説
1 /
抵当不動産の所有権を取得したAが、抵当権者Bに対する売買代金債権を有している場合には、当該売買代金債権と抵当権の被担保債務であるCに対する貸金債務とを対当額において相殺することができる。
抵当不動産の所有権取得者は、原則として自己の債権をもって抵当権者側の債務と相殺できるとはいえない。判例は、抵当権の実行や担保関係との調整から、このような相殺を否定している。
根拠条文:民法505条第1項・e-Govで法令を開く
民法505条第1項―現行条文本文
二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。
ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
弁済期の定めのない貸金債権を有する者は、当該貸金債権の債務者に対して、弁済期が未到来の売買代金債務を負担している場合には、当該売買代金債務の期限の利益を放棄した上で、これらの債権債務を対当額において相殺することができる。
期限の定めのない貸金債権は直ちに相殺に供し得る。他方、期限未到来の債務は期限の利益を放棄して弁済期に到達させれば相殺可能とするのが判例の立場である。
根拠条文:民法505条第1項・e-Govで法令を開く民法136条第2項・e-Govで法令を開く
民法505条第1項―現行条文本文
二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。
ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
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民法136条第2項―現行条文本文
期限の利益は、放棄することができる。
ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。
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3 /
請負代金債務を負担する注文者が、請負人に対する貸金債権を譲り受けたが、譲受けの時点で当該貸金債権の消滅時効が完成していた。その後、請負人により消滅時効が援用された場合、注文者は、これらの債権債務を対当額において相殺することができない。
時効完成後に他人の債権を譲り受けて自働債権として用いることは、民法506条・508条の趣旨に反し、判例も許さない。したがって、時効援用後の相殺はできない。
根拠条文:民法508条・e-Govで法令を開く民法506条・e-Govで法令を開く
民法508条―現行条文本文
第五百八条 (時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
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民法506条―現行条文本文
第五百六条 (相殺の方法及び効力)
相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。
この場合において、その意思表示には、条件又は期限を付することができない。
前項の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
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4 /
法改正(平29法44)により削除
法改正により削除された肢であり、現行法上の設問対象ではない。
5 /
AがB銀行に対する定期預金債権を有していたところ、Cが、Aと称して、B銀行に対し、その定期預金債権を担保とした貸付けの申込みをし、B銀行は、CをAと誤信したため貸付けに応じた。この場合、B銀行は、貸付けの際に、Cを預金者本人と認定するにつき金融機関として負担すべき相当の注意義務を尽くしていたとしても、その貸付債権と定期預金債権とを対当額において相殺することができない。
金融機関が相手方を預金者本人と誤信した事情があっても、相殺の可否は直ちに否定されない。判例は、定期預金債権と貸付債権の相殺を認める方向で判断している。
根拠条文:民法478条・e-Govで法令を開く
民法478条―現行条文本文
第四百七十八条 (受領権者としての外観を有する者に対する弁済)
受領権者(債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者をいう。以下同じ。)以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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