民法 第447問
教材: 民法③
司法試験 H21 第22問(改)
論点: 相殺
問題
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公式解答
4
正誤・解説
1 /
判例によれば、受働債権の履行について確定期限がある場合、弁済期が到来しないと相殺は不可能であるから、相殺をすることができるのは、その確定期限到来後である。
判例は、相殺適状にあるために反対債権が弁済期にあることは必要でも、主債権については即時に相殺できる権利があれば足りるとしている。よって、受働債権に確定期限があるからといって、その到来後に限られない。
根拠条文:民法505条第1項・e-Govで法令を開く民法136条第2項・e-Govで法令を開く
民法505条第1項―現行条文本文
二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。
ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法136条第2項―現行条文本文
期限の利益は、放棄することができる。
ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。
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2 /
債権が差し押さえられた場合、債務者は、差し押さえられた債権を自働債権とし、第三債務者が債務者に対して有する債権を受働債権として、相殺をすることができる。
執行裁判所は、差押命令で債務者に対する債権の取立て等を禁止し、第三債務者への弁済も禁止しなければならない。差し押さえられた債権を自働債権として当然に相殺できる、とはいえない。
根拠条文:民事執行法145条第1項・e-Govで法令を開く
民事執行法145条第1項―現行条文本文
執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。
民事執行法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:05)
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3 /
相殺適状が生じてから相殺の意思表示がされるまでの間に一方の債権が譲渡されたとき、他方の債権の債権者は、譲渡された債権を受働債権として相殺をすることができない。
債権譲渡前に相殺適状があり、かつ譲受人へ対抗するための要件を満たす場合には、譲渡後でも相殺を対抗できることがある。したがって、常にできないとはいえない。
根拠条文:民法468条第1項・e-Govで法令を開く
民法468条第1項―現行条文本文
債務者は、対抗要件具備時までに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。
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4 /
受働債権が差し押さえられても、差押え前から自働債権となる債権を第三債務者が有していた場合、第三債務者は、それらの債権の弁済期の先後を問わず、相殺効に遅れずに、相殺をすることができる。
差押え前に取得した自働債権による相殺は、差押え後に取得した債権による相殺と異なり、弁済期の先後を問題とせず対抗できる。相殺効に遅れない点が重要である。
根拠条文:民法511条第1項・e-Govで法令を開く
民法511条第1項―現行条文本文
差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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5 /
自働債権が時効によって消滅している場合には相殺をすることができないが、相手方は時効利益を放棄して相殺をすることができる。
時効消滅した債権でも、その消滅前に相殺に適する状態になっていれば相殺できる。したがって「消滅している場合にはできない」とする部分が誤り。
根拠条文:民法508条・e-Govで法令を開く
民法508条―現行条文本文
第五百八条 (時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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