民法 第443問
教材: 民法③
司法試験 H25 第21問
論点: 代位
問題
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公式解答
3. イ ウ
正誤・解説
p1 /
抵当権の被担保債権の一部を弁済した第三者は、その弁済をした価額に応じて抵当権者とともにその抵当権を行使することができ、その抵当権が実行されたときは、当該抵当権者と当該第三者は、当該第三者が有する残債権の額と当該第三者が代位により取得した債権の額に応じ、按分して配当を受ける。
判例・説明では、第三者の一部弁済による代位は認められるが、配当の按分は「残債権」と「代位取得した債権」ではなく、先順位者との関係で民法の配当規律に従う。記述は配当関係の理解が誤っている。
根拠条文:民法502条第1項・e-Govで法令を開く民法502条第3項・e-Govで法令を開く
民法502条第1項―現行条文本文
債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、債権者の同意を得て、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使することができる。
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民法502条第3項―現行条文本文
前二項の場合に債権者が行使する権利は、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の当該権利の行使によって得られる金銭について、代位者が行使する権利に優先する。
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p2 /
同一の物上保証人が所有する甲土地及び乙土地に第一順位の共同抵当権が設定されている場合において、甲土地の代価のみが先に配当されたときは、甲土地について第二順位の抵当権を有していた者は、当該配当によりその被担保債権の全額について弁済を受けた場合を除き、共同抵当に関する民法の規定に定める限度で、乙土地に設定された第一順位の抵当権を行使することができる。
説明では、甲土地の一部配当で後順位者が満足しない場合、共同抵当の配当に関する規定により、限度の範囲で乙土地の第一順位抵当権を行使できるとされている。
根拠条文:民法392条第2項・e-Govで法令を開く
民法392条第2項―現行条文本文
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。
この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。
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p3 /
物上保証人所有の甲土地と債務者所有の乙土地に第一順位の共同抵当権が設定されている場合、甲土地の代価のみが先に配当され、その被担保債権に係る債務が消滅したときは、物上保証人は、当該債務者に対して有する求償権の範囲内で、乙土地に設定された第一順位の抵当権を行使することができる。
説明では、物上保証人が甲土地の代価のみで満足させられた後も、債務が消滅した場合には、求償権の範囲で乙土地の第一順位抵当権を代位行使できる。
根拠条文:民法499条・e-Govで法令を開く民法500条・e-Govで法令を開く民法501条第1項・e-Govで法令を開く民法501条第2項・e-Govで法令を開く
民法499条―現行条文本文
第四百九十九条 (弁済による代位の要件)
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
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民法500条―現行条文本文
第五百条
第四百六十七条の規定は、前条の場合(弁済をするについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。)について準用する。
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民法501条第1項―現行条文本文
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
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民法501条第2項―現行条文本文
前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
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p4 /
同一の債務につき、保証人がいるとともに、物上保証人所有の甲土地に抵当権が設定されている場合、保証人が保証債務を履行し、債務を消滅させたときは、保証人は、当該債務者に対する求償権の全額について、甲土地に設定された抵当権を行使することができる。
説明では、保証人の代位は全額ではなく、民法501条3項等により、他の共同保証人や物上保証人との関係で制限される。したがって全額について行使できるとはいえない。
根拠条文:民法501条第1項・e-Govで法令を開く民法501条第2項・e-Govで法令を開く民法501条第3項・e-Govで法令を開く民法501条第4号・e-Govで法令を開く
民法501条第1項―現行条文本文
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
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民法501条第2項―現行条文本文
前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
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民法501条第3項―現行条文本文
第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。
一 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。
二 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
三 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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民法501条第4号―現行条文本文
第五百一条 (弁済による代位の効果)
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。
一 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。
二 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
三 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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p5 /
同一の債務につき、保証人がいるとともに、債務者所有の甲土地に抵当権が設定されている場合、債権者が甲土地に設定された抵当権を放棄した後に保証人が保証債務を履行し、債務を消滅させたときは、保証人は、甲土地に設定された抵当権が放棄されていないものとして、その抵当権を行使することができる。
説明では、民法504条1項により、債権者が故意・過失で担保を失わせた場合の責任調整が問題となるが、本件のように放棄後に保証人が代位することを当然に認める趣旨ではない。記述は判例の趣旨と合わない。
根拠条文:民法504条第1項・e-Govで法令を開く
民法504条第1項―現行条文本文
弁済をするについて正当な利益を有する者(以下この項において「代位権者」という。)がある場合において、債権者が故意又は過失によってその担保を喪失し、又は減少させたときは、その代位権者は、代位をするに当たって担保の喪失又は減少によって償還を受けることができなくなる限度において、その責任を免れる。
その代位権者が物上保証人である場合において、その代位権者から担保の目的となっている財産を譲り受けた第三者及びその特定承継人についても、同様とする。
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