民法 第437問
教材: 民法③
司法試験 R02 第18問
論点: 預金口座
問題
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AはB銀行に預金口座を開設し、金銭を預け入れた。
公式解答
2
正誤・解説
p1 /
Cが、B銀行のDの預金口座に振込みをするつもりで、誤ってAの預金口座への100万円の振込みをCの取引銀行に依頼し、その振込みが実行された場合、Cは、B銀行に対し、100万円の支払を請求することができる。
振込入金があると、受取人と銀行との間で普通預金契約が成立し、受取人は銀行に対して同額の普通預金債権を取得するのが判例の考え方。誤振込者Cが銀行に直接支払請求することはできない。
p2 /
Aが死亡してEとFがAを相続した場合、Eは単独で、B銀行に対し、A名義の預金口座の取引経過の開示を求めることができる。
共同相続人の一人は、被相続人名義の預金口座につき、自己の相続持分を基礎に取引経過の開示を単独で求められると説明されている。
根拠条文:同法264条・e-Govを開く民法252条ただし書・e-Govで法令を開く民法252条第5項・e-Govで法令を開く
民法252条ただし書―現行条文本文
第二百五十二条 (共有物の管理)
共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。
共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。
一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。
前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
共有者は、前三項の規定により、共有物に、次の各号に掲げる賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(以下この項において「賃借権等」という。)であって、当該各号に定める期間を超えないものを設定することができる。
一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等
十年
二 前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等
五年
三 建物の賃借権等
三年
四 動産の賃借権等
六箇月
各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
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民法252条第5項―現行条文本文
各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
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p3 /
AがB銀行に対して有する預金債権について、譲渡はできない旨の特約がされていた場合、AがGとの間で、その預金債権をGに譲渡する契約をしても、Gが特約について悪意又は重過失であったときは、その譲渡は効力を生じない。
預金債権について譲渡制限特約があっても、制限のあることを知り、又は重過失で知らなかった第三者には対抗でき、譲渡の効力が制限される方向で説明されている。
根拠条文:民法466条第2項・e-Govで法令を開く民法466条の5第1項・e-Govで法令を開く
民法466条第2項―現行条文本文
当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
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民法466条の5第1項―現行条文本文
預金口座又は貯金口座に係る預金又は貯金に係る債権(以下「預貯金債権」という。)について当事者がした譲渡制限の意思表示は、第四百六十六条第二項の規定にかかわらず、その譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対抗することができる。
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p4 /
Aの預金口座に係る預金が定期預金の場合、B銀行は、やむを得ない事由がなければ、Aの同意なしに満期前に預金を払い戻すことはできない。
定期預金でも、満期前払戻しの可否は契約内容等による。本文のように一般論として『同意なしに一切できない』とはいえず、誤りとされた。
根拠条文:民法663条第2項・e-Govで法令を開く民法663条第3項・e-Govで法令を開く民法591条第2項・e-Govで法令を開く
民法663条第2項―現行条文本文
返還の時期の定めがあるときは、受寄者は、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができない。
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民法663条第3項―現行条文本文
第六百六十三条 (寄託物の返還の時期)
当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができる。
返還の時期の定めがあるときは、受寄者は、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができない。
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民法591条第2項―現行条文本文
借主は、返還の時期の定めの有無にかかわらず、いつでも返還をすることができる。
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p5 /
HがAに対する代金債務の全額をAH間の合意によりB銀行のAの預金口座への振込みによって支払った場合、その債務は、Hの振込みによってAがB銀行に対して同額の預金の払戻しを請求する権利を取得した時に、弁済により消滅する。
振込による弁済は、債権者が預金または貯金の払戻請求権を取得した時にその効力を生ずるとされるため、設問の理解でよい。
根拠条文:民法477条・e-Govで法令を開く
民法477条―現行条文本文
第四百七十七条 (預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)
債権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってする弁済は、債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時に、その効力を生ずる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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