民法 第435問
教材: 民法③
司法試験 H29 第22問
論点: 代物弁済
問題
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AのBに対する1000万円の債務(以下「本件債務」という。)について、A,B間でA所有の甲土地で代物弁済をする合意をした場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
2
正誤・解説
proposition_1 /
Bが、甲土地の所有権を取得するには、代物弁済の合意に加えて、給付の完了として対抗要件を具備する必要がある。
代物弁済による所有権移転は、原則として当事者間の合意で生じるので、対抗要件の具備を当然に要するとはいえない。
根拠条文:民法176条・e-Govで法令を開く
民法176条―現行条文本文
第百七十六条 (物権の設定及び移転)
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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proposition_2 /
代物弁済の合意をしても、その所有権移転登記手続の完了前であれば、AはBに1000万円を支払って、本件債務を弁済により消滅させることができる。
登記完了前なら、既存債務の弁済がなお可能で、その弁済により本件債務は消滅し得るとされている。
proposition_3 /
AがCから売買契約により甲土地の所有権を取得した後に代物弁済の合意がされ、その合意に基づいてAからBへの所有権移転登記がされた後、CがAの強迫を理由としてその売買契約を取り消したときは、Aは、Bに対し、本件債務の消滅を主張することができない。
強迫取消しにより売買は遡及的に無効となり、AのBへの所有権移転の前提が失われるため、代物弁済の債務消滅も主張できない。
根拠条文:民法96条第1項・e-Govで法令を開く民法121条・e-Govで法令を開く民法96条第3項・e-Govで法令を開く
民法96条第1項―現行条文本文
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
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民法121条―現行条文本文
第百二十一条 (取消しの効果)
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。
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民法96条第3項―現行条文本文
前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
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proposition_4 /
代物弁済がされて一旦甲土地の所有権がBに移転した後、本件債務の発生原因となった契約が解除された場合でも、甲土地の所有権はBに帰属する。
本件代物弁済契約が本件賃貸借に基づく譲渡代金債務の一部弁済としてされた事情では、原因契約の解除により代物弁済の効果も失われるとされる。
proposition_5 /
甲土地の所有権移転登記手続に必要な書類をBがAから受領した時点で本件債務の消滅の効果が生じるという特約がある場合、BがAからその書類を受領した時に、本件債務の消滅の効果が生じる。
代物弁済の効力発生時期は、当事者の特約で定められる。書類受領時に効力発生とする特約があれば、その時に債務消滅の効果が生じる。
全体要旨
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