民法 第382問
教材: 民法③
司法試験 R02 第17問 / 予備試験 R02 第8問
論点: 連帯債務
問題
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ABCは、Dに対して、60万円の借入金債務(以下「甲債務」という。)を連帯して負担し、負担部分は均等とする合意をしていた。
公式解答
4. ウ オ
正誤・解説
p1 /
DがAに対して甲債務の支払請求訴訟を提起し、請求を認容する判決が確定した場合において、D及びBが別段の意思を表示していないときは、甲債務の消滅時効は、Bについても判決確定の時から新たにその進行を始める。
判決確定による時効更新は、原則としてその当事者について生じるにとどまり、他の連帯債務者に当然には及ばない。本文でも、Bについては新たに進行開始しないとしている。
根拠条文:民法147条第1項・e-Govで法令を開く民法147条第2項・e-Govで法令を開く民法153条第1項・e-Govで法令を開く民法441条・e-Govで法令を開く民法438条・e-Govで法令を開く民法439条第1項・e-Govで法令を開く前条【注:連帯債務者の一人との間の混同】・e-Govを開く
民法147条第1項―現行条文本文
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一 裁判上の請求
二 支払督促
三 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停
四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加
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民法147条第2項―現行条文本文
前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。
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民法153条第1項―現行条文本文
第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
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民法441条―現行条文本文
第四百四十一条 (相対的効力の原則)
第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。
ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。
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民法438条―現行条文本文
第四百三十八条 (連帯債務者の一人との間の更改)
連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
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民法439条第1項―現行条文本文
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
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p2 /
DがCに対して甲債務を免除する意思表示をした場合において、D及びAが別段の意思を表示していないときは、DがAの債務を免除する意思を有していなかったとしても、Dは、Aに対して60万円の支払を請求することはできない。
免除は原則として他の連帯債務者に及ばないので、Cへの免除だけでAへの請求が当然にできなくなるわけではない。本文も、Aに対する免除意思がない限り請求可能とする前提で誤りとしている。
根拠条文:民法519条・e-Govで法令を開く民法438条・e-Govで法令を開く民法439条第1項・e-Govで法令を開く前条【注:連帯債務者の一人との間の混同】・e-Govを開く
民法519条―現行条文本文
第五百十九条
債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、消滅する。
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民法438条―現行条文本文
第四百三十八条 (連帯債務者の一人との間の更改)
連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
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民法439条第1項―現行条文本文
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
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p3 /
甲債務と相殺適状にある30万円の乙債務をDがCに対して負担している場合において、Cが乙債務につき相殺を援用しない間に、DがAに60万円の支払を請求したときは、Aは、20万円についてその支払を拒むことができる。
連帯債務者の一人が相殺できる場合、他の連帯債務者はその負担部分の限度で履行拒絶できる。本文は、Aが20万円を拒めるとして正しいとしている。
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民法439条第2項―現行条文本文
前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。
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p4 /
Bは、甲債務の履行期にDに対して18万円を支払った場合、A及びCに求償することはできない。
連帯債務者が弁済して自己の負担部分を超えたときは、他の連帯債務者に対し求償できる。18万円支払ったBがA・Cに求償できないとはいえず、本文も誤りとしている。
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民法442条第1項―現行条文本文
連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、その免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者に対し、その免責を得るために支出した財産の額(その財産の額が共同の免責を得た額を超える場合にあっては、その免責を得た額)のうち各自の負担部分に応じた額の求償権を有する。
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p5 /
甲債務と相殺適状にある20万円の乙債務をDがCに対し負担している場合において、Aが、Cが甲債務の連帯債務者であることを知らず、かつ、Cに通知せずにDに60万円を支払ってCに求償し、Cが乙債務との相殺をもってAに対抗したときは、Aは、Dに対し、相殺によって消滅すべきであった乙債務20万円の支払を請求することができる。
他の連帯債務者があることを知らずに弁済した者に対し、求償を受ける連帯債務者は、相殺で免れるべき範囲について負担しない旨を主張できる。本文は、その限度でAが請求できるとして正しい。
根拠条文:民法443条第1項・e-Govで法令を開く
民法443条第1項―現行条文本文
他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の一人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。
この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
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全体要旨
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