民法 第376問
教材: 民法③
司法試験 H20 第16問(改)
論点: 債権者代位権と詐害行為取消権
問題
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公式解答
5. エ・オ
正誤・解説
p1 /
債権者代位権を行使するためには、代位行使する権利よりも前に被保全債権が成立している必要はないが、詐害行為取消権を行使するためには、取消しの対象となる詐害行為は、被保全債権の発生原因の後になされたものであることが必要である。
債権者代位権では被保全債権と被代位権利の先後関係が問題となり、詐害行為取消権では被保全債権成立前の原因に基づく行為でも、民法424条3項の要件を満たせば対象となり得るため、記述は判例・条文の趣旨と合わない。
根拠条文:民法423条第1項・e-Govで法令を開く民法424条第1項・e-Govで法令を開く民法424条第3項・e-Govで法令を開く民法424条・e-Govで法令を開く
民法423条第1項―現行条文本文
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
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民法424条第1項―現行条文本文
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
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民法424条第3項―現行条文本文
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
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民法424条―現行条文本文
第四百二十四条 (詐害行為取消請求)
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。
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p2 /
詐害行為の成立には、債務者がその債権者を害することを知って法律行為をしたことを要するが、必ずしも害することを意図してしたことを要しない。
詐害行為取消権では、債務者の害意が必要ですが、積極的に害する目的までは要しないとされます。判例の趣旨に合っています。
根拠条文:民法424条第1項・e-Govで法令を開く
民法424条第1項―現行条文本文
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
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p3 /
債権者が債務者に対する金銭債権に基づき債務者の第二債務者に対する金銭債権を代位行使することができるのは、自己の債権額の範囲内に限られる。
債権者代位権は保全のための権能であり、行使は自己の債権額の限度で認められます。記述は条文の定めと一致します。
根拠条文:民法423条第2項・e-Govで法令を開く
民法423条第2項―現行条文本文
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
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p4 /
詐害行為取消権は、訴訟において、抗弁としても行使することができる。
詐害行為取消権の行使は民法424条に基づく裁判所への請求によるのが原則で、抗弁での行使は認められないとされています。
根拠条文:民法424条第1項・e-Govで法令を開く民法424条第3項・e-Govで法令を開く民法424条・e-Govで法令を開く
民法424条第1項―現行条文本文
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
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民法424条第3項―現行条文本文
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
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民法424条―現行条文本文
第四百二十四条 (詐害行為取消請求)
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。
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p5 /
法律行為の時に債権者を害する状態であれば、その後の事情によって債権者を害さないこととなっているとしても、詐害行為取消権を行使することができる。
取消権は原則として取消しの効果が必要なため、後の事情で債権者を害しない状態になった場合まで当然に行使できるわけではない、というのが判例の考え方です。
全体要旨
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