民法 第368問
教材: 民法③
司法試験 H27 第17問 / 予備試験 H27 第9問
論点: 詐害行為取消権
問題
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AがBに対して融資をしていたところ、Bがその所有する建物をBの妻Cに贈与し、その旨の所有権移転登記手続をしたことから、Aが詐害行為取消訴訟を提起した。この場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのどれか。
公式解答
4. イ オ
正誤・解説
p1 /
Aは、BからCへの所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができるほか、CからAへの所有権移転登記手続を請求することもできる。
詐害行為取消権では、原則として受益者に対する取消しと財産返還を求めるが、直接に自分への所有権移転登記を求めることはできないとされている。
根拠条文:民法424条第1項・e-Govで法令を開く民法424条・e-Govで法令を開く
民法424条第1項―現行条文本文
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法424条―現行条文本文
第四百二十四条 (詐害行為取消請求)
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。
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p2 /
Aは、BからCへの所有権移転登記の抹消登記手続を請求することなく、BC間の贈与契約の取消しを請求することができる。
詐害行為取消訴訟では、債務者のした行為の取消しとあわせて原状回復を求められるので、贈与契約の取消しを請求する構成は認められる。
根拠条文:民法424条・e-Govで法令を開く民法424条第7号・e-Govで法令を開く
民法424条―現行条文本文
第四百二十四条 (詐害行為取消請求)
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。
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民法424条第7号―現行条文本文
第四百二十四条 (詐害行為取消請求)
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。
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p3 /
Aは、詐害行為の取消しを請求するに際しては、B及びCの両方を被告として訴えを提起しなければならない。
詐害行為取消請求の訴えでは、受益者や転得者など類型ごとに被告が定められており、BとCの両方を当然に被告にしなければならないわけではない。
根拠条文:民法424条第2項・e-Govで法令を開く
民法424条第2項―現行条文本文
前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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p4 /
Aは、BC間の贈与契約が債権者であるAを害すること及びそのことをB及びCが知っていたことを主張・立証しなければならない。
詐害行為取消権の成立には、一般の債権者を害することの認識などを要し、個別の債権者Aを害することまで立証する必要はないとされる。
p5 /
Aは、BC間の贈与契約の当時Bが無資力であったことを主張・立証すれば足り、詐害行為取消訴訟の口頭弁論終結時までにBの資力が回復したことは、Cが主張・立証しなければならない。
無資力は取消請求時ではなく、原則として詐害行為時を基準に判断する。したがって、当時の無資力は債権者が立証し、その後の資力回復は受益者側が主張・立証する。
全体要旨
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