民法 第364問
教材: 民法③
司法試験 R04 第18問
論点: 債権者代位権
問題
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AのBに対する債権を保全するための債権者代位権に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
公式解答
3. イ ウ
正誤・解説
p1 /
Aが債権者代位権に基づき,BのCに対する金銭債権の履行を請求した場合において,CがBに対して既に当該金銭債務をその弁済期前に弁済していたときは,Cは,弁済による債権の消滅をAに対抗することができない。
判例は,債権者代位権の行使後でも,債務者に対する弁済による債権消滅を第三債務者が対抗できるとしている。したがって,本肢のように「対抗できない」とするのは誤り。
根拠条文:民法423条の4・e-Govで法令を開く民法423条の2・e-Govで法令を開く
民法423条の4―現行条文本文
第四百二十三条の四 (相手方の抗弁)
債権者が被代位権利を行使したときは、相手方は、債務者に対して主張することができる抗弁をもって、債権者に対抗することができる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法423条の2―現行条文本文
第四百二十三条の二 (代位行使の範囲)
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる。
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p2 /
BがCに対する金銭債権の支払を求めて訴えを提起しているときは,Aは,BのCに対する金銭債権を代位行使することができない。
判例は,債務者が自ら権利を行使している場合,その行使方法や結果にかかわらず,債権者はその権利を代位行使できないとする。したがって本肢は正しい。
根拠条文:民法423条第1項・e-Govで法令を開く
民法423条第1項―現行条文本文
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
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p3 /
AがBに対し,BがCに対し,それぞれ金銭債権を有する場合には,Aは,自己の債権の額を超えて,BのCに対する債権を代位行使することができない。
債権者代位権は保全のための制度なので,行使できる範囲は自己の債権額の限度に限られる。よって,自己の債権額を超える代位行使はできず,本肢は正しい。
根拠条文:民法423条第2項・e-Govで法令を開く
民法423条第2項―現行条文本文
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
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p4 /
借地上の建物の賃借人Aは,建物賃借人である借地権者Bが土地賃貸人Cに対して有する建物買取請求権を代位行使することができる。
判例は,代位行使により保全される利益が,代位行使の対象となる権利の利益と適合することを要するとする。建物買取請求権を賃借権保全のために代位行使することはできないので誤り。
根拠条文:民法423条第1項・e-Govで法令を開く
民法423条第1項―現行条文本文
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
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p5 /
Bが土地をその所有者Cから買い受け,これをAに転売した場合において,BがCに対する所有権移転登記手続請求権を行使しないときは,Aは,BのCに対する所有権移転登記手続請求権を代位行使して,登記を直接Aに移転すべき旨をCに請求することができる。
判例は,中間省略登記は原則として認められず,登記名義人等の同意がない以上,先に中間者への移転登記を求めてからでなければ,直接自己への移転登記を請求できないとする。本肢は誤り。
根拠条文:民法423条第7項・e-Govで法令を開く
民法423条第7項―現行条文本文
第四百二十三条 (債権者代位権の要件)
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。
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全体要旨
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