民法 第356問
教材: 民法③
司法試験 H19 第18問
論点: 債権者代位権
問題
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公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
建物賃借人は、賃貸人に代位して、建物の不法占有者に対し、直接自己に対してその明渡しをなすべきことを請求することができる。
判例は、建物賃借人が賃貸人に代位して、建物所有者に対し不法占有者への明渡請求をすることを認める趣旨を示している。
根拠条文:民法605条の4第1項・e-Govで法令を開く民法605条の2第1項・e-Govで法令を開く民法605条の2第2号・e-Govで法令を開く
民法605条の4第1項―現行条文本文
不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。
一 その不動産の占有を第三者が妨害しているとき
その第三者に対する妨害の停止の請求
二 その不動産を第三者が占有しているとき
その第三者に対する返還の請求
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民法605条の2第1項―現行条文本文
前条、借地借家法(平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定による賃貸借の対抗要件を備えた場合において、その不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する。
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民法605条の2第2号―現行条文本文
第六百五条の二 (不動産の賃貸人たる地位の移転)
前条、借地借家法(平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定による賃貸借の対抗要件を備えた場合において、その不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する。
前項の規定にかかわらず、不動産の譲渡人及び譲受人が、賃貸人たる地位を譲渡人に留保する旨及びその不動産を譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をしたときは、賃貸人たる地位は、譲受人に移転しない。
この場合において、譲渡人と譲受人又はその承継人との間の賃貸借が終了したときは、譲渡人に留保されていた賃貸人たる地位は、譲受人又はその承継人に移転する。
第一項又は前項後段の規定による賃貸人たる地位の移転は、賃貸物である不動産について所有権の移転の登記をしなければ、賃借人に対抗することができない。
第一項又は第二項後段の規定により賃貸人たる地位が譲受人又はその承継人に移転したときは、第六百八条の規定による費用の償還に係る債務及び第六百二十二条の二第一項の規定による同項に規定する敷金の返還に係る債務は、譲受人又はその承継人が承継する。
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p2 /
抵当権者は、抵当不動産の所有者に対して有する抵当不動産を適切に維持又は保存するよう求める請求権を保全するためであっても、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使することはできない。
判例は、抵当権者にも被代位権利の保全の必要があれば、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使し得るとしている。
根拠条文:民法423条・e-Govで法令を開く
民法423条―現行条文本文
第四百二十三条 (債権者代位権の要件)
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。
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p3 /
債権者代位権は、保存行為に当たる場合を除き、債権者の債権が弁済期にないときは、訴訟を提起して行使しなければならない。
民法423条2項は、弁済期未到来の間は代位権を行使できないとするが、保存行為は例外としている。訴訟提起が必要という趣旨ではない。
根拠条文:民法423条・e-Govで法令を開く民法423条第2項・e-Govで法令を開く
民法423条―現行条文本文
第四百二十三条 (債権者代位権の要件)
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。
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民法423条第2項―現行条文本文
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
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p4 /
債権者代位権の行使は、債務者が自ら権利を行使しない場合に限り許されるから、債務者自らがその権利を行使するに当り、不十分、不適当であっても、債権者が重ねて債権者代位権を行使することはできない。
判例は、債務者が自ら権利行使している以上、方法や結果が不十分でも、債権者が重ねて代位行使することはできないとする。
p5 /
建物賃借人は、その賃借権を保全するために、建物の賃貸人である借地権者が土地賃貸人に対して有する建物買取請求権を代位行使することができる。
判例は、賃借権の保全に必要な利益と被代位権利の利益が対応する必要があり、建物賃借人が建物買取請求権を代位行使することは認めない。
根拠条文:民法13条第1項・e-Govで法令を開く
民法13条第1項―現行条文本文
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。
ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
一 元本を領収し、又は利用すること。
二 借財又は保証をすること。
三 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
四 訴訟行為をすること。
五 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
六 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
七 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
八 新築、改築、増築又は大修繕をすること。
九 第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。
十 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。
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全体要旨
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