民法 第320問
教材: 民法②
司法試験 H23 第16問
論点: 不動産の譲渡担保
問題
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公式解答
4. イ オ
正誤・解説
p1 /
債務者である土地の賃借人が,借地上に所有している建物を譲渡担保の目的物とした場合において,譲渡担保権の効力は,土地の賃借権に及ぶので,譲渡担保権者が担保権を実行し,これにより第三者がその建物の所有権を取得したときは,これに伴い土地の賃借権も第三者に譲渡される。
判例は,借地上建物だけを譲渡担保に供した場合でも,目的物の譲渡担保権の効力は土地賃借権に及び,担保権実行により建物所有権を取得した第三者に借地権も移転するとする。
p2 /
譲渡担保権の設定者は,被担保債権が弁済期を経過した後においては,譲渡担保の目的物についての受戻権を放棄し,譲渡担保権者に対し,譲渡担保の目的物の評価額から被担保債権の額を控除した金額の清算金を請求することができる。
弁済期経過後でも,設定者が受戻権を放棄して当然に清算金請求権を持つわけではない。清算金請求権と受戻権は別個の権利であり,受戻権放棄だけで清算金請求権は基礎づけられない。
p3 /
譲渡担保権によって担保されるべき債権の範囲は,強行法規や公序良俗に反しない限り,設定契約の当事者間において元本,利息及び遅延損害金について自由に定めることができ,抵当権の場合におけるような制限はない。
譲渡担保で担保される債権範囲は,強行法規・公序良俗に反しない限り当事者が自由に定められる。抵当権のような法定の制約をそのまま受けるものではない。
p4 /
債務者が債務の履行を遅滞したときは,帰属清算型の譲渡担保であっても,譲渡担保権者は,目的不動産を処分する権限を取得する。
判例は,帰属清算型か処分清算型かを問わず,債務不履行があれば譲渡担保権者は目的物を処分する権限を取得するとする。
p5 /
被担保債権の弁済期が到来し,債務者が被担保債権を弁済した後に,譲渡担保権者が目的不動産を第三者に売却した場合には,当該第三者は,被担保債権が弁済されていることについて知っておらず,かつ,知らないことに過失がないときに限り,目的不動産の所有権を取得する。
判例は,弁済後に譲渡担保権者から第三者へ譲渡された場合,第三者が背信的悪意者でない限り所有権取得を認める趣旨であり,「知らないことに過失がないときに限り」という要件ではない。
全体要旨
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