民法 第316問
教材: 民法②
司法試験 R02 第13問
論点: 根抵当権
問題
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ア Bは、元本の確定前は、Aに対する他の債権者Cに対してその順位を譲渡することができる。
イ Bの根抵当権にDのために転根抵当権が設定され、BがAに転根抵当権の設定の通知をした場合、Aは、元本の確定前であれば、Dの承諾を得なくてもBに弁済することができる。
ウ 元本の確定前に、Bが根抵当権によって担保されていた債権をEに譲渡した場合、それに伴って根抵当権もEに移転する。
エ 後順位抵当権者Fがいる場合、A及びBが元本確定期日を変更するためには、Fの承諾が必要である。
オ Bが数個の不動産について根抵当権を有する場合、同一の債権の担保として数個の不動産の上に根抵当権が設定された旨の登記がその設定と同時にされたときを除き、各不動産の代価についてそれぞれの極度額まで優先権を行使することができる。
公式解答
4. イ オ
正誤・解説
ア /
Bは、元本の確定前は、Aに対する他の債権者Cに対してその順位を譲渡することができる。
元本確定前の根抵当権者は、順位の譲渡はできない。根抵当権の処分として他の債権の担保とすること等は問題文の趣旨と異なる。
根拠条文:民法398条の11第1項・e-Govで法令を開く民法376条第1項・e-Govで法令を開く
民法398条の11第1項―現行条文本文
元本の確定前においては、根抵当権者は、第三百七十六条第一項の規定による根抵当権の処分をすることができない。
ただし、その根抵当権を他の債権の担保とすることを妨げない。
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民法376条第1項―現行条文本文
抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
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イ /
Bの根抵当権にDのために転根抵当権が設定され、BがAに転根抵当権の設定の通知をした場合、Aは、元本の確定前であれば、Dの承諾を得なくてもBに弁済することができる。
元本確定前の転根抵当権設定では、設定通知後でも元本確定前なら、転根抵当権者Dの承諾がなくても元の債権者Bへの弁済が可能とされる。
根拠条文:民法377条第2項・e-Govで法令を開く
民法377条第2項―現行条文本文
主たる債務者が前項の規定により通知を受け、又は承諾をしたときは、抵当権の処分の利益を受ける者の承諾を得ないでした弁済は、その受益者に対抗することができない。
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ウ /
元本の確定前に、Bが根抵当権によって担保されていた債権をEに譲渡した場合、それに伴って根抵当権もEに移転する。
元本確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使できない。債権譲渡に当然に根抵当権が移転するわけではない。
根拠条文:民法398条の7第1項・e-Govで法令を開く
民法398条の7第1項―現行条文本文
元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。
元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。
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エ /
後順位抵当権者Fがいる場合、A及びBが元本確定期日を変更するためには、Fの承諾が必要である。
元本確定期日の定め・変更は、後順位の第三者の承諾を要しない。したがってFの承諾は不要である。
根拠条文:民法398条の6第1項・e-Govで法令を開く民法398条の4第2項・e-Govで法令を開く
民法398条の6第1項―現行条文本文
根抵当権の担保すべき元本については、その確定すべき期日を定め又は変更することができる。
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民法398条の4第2項―現行条文本文
前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。
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オ /
Bが数個の不動産について根抵当権を有する場合、同一の債権の担保として数個の不動産の上に根抵当権が設定された旨の登記がその設定と同時にされたときを除き、各不動産の代価についてそれぞれの極度額まで優先権を行使することができる。
数個の不動産を共同担保とする根抵当権では、共同担保の登記が同時にされていない限り、各不動産の代価に対して各極度額まで優先弁済を受けられる。
根拠条文:民法398条の18・e-Govで法令を開く民法398条の16・e-Govで法令を開く民法392条・e-Govで法令を開く民法393条・e-Govで法令を開く
民法398条の18―現行条文本文
第三百九十八条の十八 (累積根抵当)
数個の不動産につき根抵当権を有する者は、第三百九十八条の十六の場合を除き、各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。
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民法398条の16―現行条文本文
第三百九十八条の十六 (共同根抵当)
第三百九十二条及び第三百九十三条の規定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り、適用する。
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民法392条―現行条文本文
第三百九十二条 (共同抵当における代価の配当)
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。
この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。
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民法393条―現行条文本文
第三百九十三条 (共同抵当における代位の付記登記)
前条第二項後段の規定により代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記にその代位を付記することができる。
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全体要旨
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