民法 第310問
教材: 民法②
司法試験 R05 第14問
論点: 共同抵当
問題
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Aが、Bに対して有するα債権の担保として、甲土地及び乙土地について第一順位の抵当権を共同抵当として有する場合に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
2. ア ウ
正誤・解説
ア /
甲土地及び乙土地がBの所有である場合において、両土地についてAの抵当権が実行され、同時にその代価を配当すべきときは、後順位抵当権者がいないとしても、各土地の価額に応じてα債権の負担を按分する。
共同抵当では、同時に両不動産の代価を配当する場合、後順位抵当権者の有無にかかわらず、各不動産の価額に応じて被担保債権を按分する。
根拠条文:民法392条第1項・e-Govで法令を開く
民法392条第1項―現行条文本文
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
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イ /
甲土地がBの所有であり、乙土地がCの所有であって、甲土地には第二順位の抵当権者Dがいる場合において、Aが甲土地のみにについて抵当権を実行し、その代価からα債権の全部の弁済を受けたときは、Dは、乙土地についてAに代位してその抵当権を行使することができる。
他人所有の乙土地について第二順位抵当権者Dが先順位共同抵当権者Aに代位して行使できるかが問題となるが、甲土地の代価のみの配当ではDの代位は認められない。
根拠条文:民法392条第2項・e-Govで法令を開く民法499条・e-Govで法令を開く民法501条第1項・e-Govで法令を開く
民法392条第2項―現行条文本文
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。
この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。
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民法499条―現行条文本文
第四百九十九条 (弁済による代位の要件)
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
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民法501条第1項―現行条文本文
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
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ウ /
甲土地がBの所有であり、乙土地がCの所有であって、甲土地には第二順位の抵当権者Dがいる場合において、Aが乙土地のみにについて抵当権を実行し、その代価からα債権の全部の弁済を受けたときは、Cは、甲土地についてAに代位してその抵当権を行使することができる。
共同抵当の一部だけが実行された場合、共同担保の目的物の所有者は、条件を満たす限り、他方の不動産について先順位抵当権者に代位して行使できる。
根拠条文:民法499条・e-Govで法令を開く民法501条第1項・e-Govで法令を開く
民法499条―現行条文本文
第四百九十九条 (弁済による代位の要件)
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
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民法501条第1項―現行条文本文
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
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エ /
甲土地及び乙土地がBの所有であり、甲土地には第二順位の抵当権者Cがいる場合において、Aが乙土地の抵当権を放棄して、甲土地について抵当権を実行したときは、乙土地に抵当権が設定されていたことを考慮せずに配当が実施される。
共同抵当にある一方の土地の抵当権を放棄して他方のみを実行した場合、残る土地に設定された抵当権の存在を考慮して配当される。
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民法392条第2項―現行条文本文
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。
この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。
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オ /
甲土地及び乙土地がCの所有であって、甲土地には第二順位の抵当権者Dがいる場合において、Aが甲土地のみにについて抵当権を実行し、その代価からα債権の全部の弁済を受けたときは、Dは、乙土地についてAに代位してその抵当権を行使することができない。
他人所有の不動産に設定された共同抵当では、優先弁済を受けた先順位共同抵当権者の代位を、後順位抵当権者が常に当然に主張できるわけではない。
根拠条文:民法392条第2項・e-Govで法令を開く民法500条・e-Govで法令を開く民法501条・e-Govで法令を開く
民法392条第2項―現行条文本文
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。
この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。
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民法500条―現行条文本文
第五百条
第四百六十七条の規定は、前条の場合(弁済をするについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。)について準用する。
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民法501条―現行条文本文
第五百一条 (弁済による代位の効果)
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。
一 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。
二 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
三 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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全体要旨
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