民法 第306問
教材: 民法②
司法試験 H29 第15問
論点: 抵当権の処分
問題
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A所有の甲土地には、BのAに対する500万円の債権を担保するための第一順位の抵当権、CのAに対する1000万円の債権を担保するための第二順位の抵当権及びDのAに対する2000万円の債権を担保するための第三順位の抵当権がそれぞれ設定されているが、EのAに対する2000万円の債権を担保するための抵当権は設定されていない。この場合において、甲土地の競売により2500万円が配当されることとなったとき。なお、各債権者が有する債権の利息及び損害金並びに執行費用は考慮しないものとする。
公式解答
1. ア イ
正誤・解説
A /
競売の申立て前にEの利益のためにBの抵当権が譲渡されて対抗要件が備えられていたときは、Cに1000万円、Dに1000万円、Eに500万円が配当される。
抵当権の「譲渡」により、優先弁済権は一般債権者に移るのではなく、譲受人が担保権者となる。配当は、順位どおりC・D・Eへ行われるのではなく、譲受人EがBの地位を承継する前提で処理される。
根拠条文:民法376条第1項・e-Govで法令を開く
民法376条第1項―現行条文本文
抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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B /
競売の申立て前にEの利益のためにBの抵当権が放棄されて対抗要件が備えられていたときは、Bに100万円、Cに1000万円、Dに1000万円、Eに400万円が配当される。
抵当権の「放棄」は、優先弁済権を一般債権者との関係で主張しないことを意味する。放棄された一番抵当権の枠を前提に、B債権とE債権が按分される。
根拠条文:民法376条第1項・e-Govで法令を開く
民法376条第1項―現行条文本文
抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
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C /
競売の申立て前にDの利益のためにBの抵当権の順位が譲渡されて対抗要件が備えられていたときは、Cに500万円、Dに2000万円が配当される。
順位の譲渡では、後順位者Dが先順位の地位を取得する。したがって、DがBの地位を得た後は、配当はCとDだけでなく、Dが先順位として広く配当を受ける形になる。
根拠条文:民法374条第1項・e-Govで法令を開く
民法374条第1項―現行条文本文
抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。
ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。
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D /
競売の申立て前にDの利益のためにBの抵当権の順位が放棄されて対抗要件が備えられていたときは、Cに1000万円、Dに1500万円が配当される。
順位の放棄では、後順位者Dは先順位の優先分を一般債権者との関係で主張しない。よってDが優先的に取り込むのではなく、BとDで按分したうえで、残余がCへ回る。
根拠条文:民法376条第1項・e-Govで法令を開く
民法376条第1項―現行条文本文
抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
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E /
競売の申立て前に抵当権の順位が変更されてDの抵当権が第一順位、Cの抵当権が第二順位、Bの抵当権が第三順位となったときは、Cに1000万円、Dに1500万円が配当される。
順位変更は各抵当権者の合意で可能だが、変更後は新しい順位に従って配当される。したがってDが第一順位となった場合、Dが先に全額を受け、残りをCが受ける。
根拠条文:民法374条第1項・e-Govで法令を開く
民法374条第1項―現行条文本文
抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。
ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。
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全体要旨
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