民法 第295問
教材: 民法②
司法試験 H20 第14問
論点: 抵当権の効力
問題
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Aが土地所有者Bから賃借した土地上に所有している甲建物についてCのために抵当権を設定した場合
公式解答
5. エ オ
正誤・解説
p1 /
A及びBは、土地賃貸借契約を合意解除した。この合意解除に基づいて土地賃貸借契約が終了したことを、BはCに対抗することができない。
賃借建物に抵当権が設定されている場合、賃貸借の合意解除で第三者(抵当権者)に不利益を及ぼすことはできない、という趣旨。
根拠条文:民法398条・e-Govで法令を開く
民法398条―現行条文本文
第三百九十八条 (抵当権の目的である地上権等の放棄)
地上権又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
Aの不在期間中に、Dが甲建物を不法に占有した場合、Dが不法占有することにより、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態にあるときは、CはAのDに対する妨害排除請求権を代位行使して、Dに対して直接自己に甲建物を明け渡すよう求めることができる。
抵当権保全のため、抵当不動産の交換価値実現が妨げられる状態なら、抵当権者は所有者の妨害排除請求権を代位行使できるとする。
根拠条文:民法423条第1項・e-Govで法令を開く
民法423条第1項―現行条文本文
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
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p3 /
AがBに対し、甲建物を売り渡した後、抵当権が実行され、甲建物をEが買い受けた場合、法定地上権は成立しない。
判例は、抵当権設定時に土地・建物が同一所有者であることが必要で、後から建物を第三者に売っても法定地上権成立を妨げないとする。本肢は成立しないとしており誤り。
根拠条文:民法388条・e-Govで法令を開く
民法388条―現行条文本文
第三百八十八条 (法定地上権)
土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。
この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。
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p4 /
AがFに対して、抵当権の実行としての競売手続を妨害する目的で甲建物を賃貸した場合、その占有により抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態のときでも、Cは抵当権に基づく妨害排除請求権を行使してFに対し直接自己に甲建物の明渡しを求めることはできない。
抵当権者は、交換価値実現が妨げられる状態なら、占有者に対する妨害排除として直接明渡しを求め得る。賃借という形式だけで否定されない。
p5 /
Aは、甲建物に対する抵当権設定後、長期にわたりBに対する賃料の支払を怠った。土地賃貸借は、従たる権利として抵当権の目的となっているから、Bは土地賃貸借契約を解除することができない。
従たる権利であっても、債務不履行があれば解除は可能で、抵当権の目的であることだけで解除が妨げられるわけではない。
根拠条文:民法87条第2項・e-Govで法令を開く民法545条第1項・e-Govで法令を開く
民法87条第2項―現行条文本文
従物は、主物の処分に従う。
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民法545条第1項―現行条文本文
当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。
ただし、第三者の権利を害することはできない。
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全体要旨
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