民法 第293問
教材: 民法②
司法試験 H20 第13問
論点: 抵当権と物上代位
問題
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買戻特約付き売買の買主から目的不動産につき抵当権の設定を受けた者は、抵当権に基づく物上代位権の行使として、買戻権の行使により買主が取得した買戻代金債権を差し押さえることができるとする見解がある。
公式解答
1. ア・イ
正誤・解説
p1 /
買戻権は留保された解除権であるところ、法定解除の法的構成ないし効果に関する直接効果説の立場に従えば、解除(買戻権の行使)によって売買契約は遡及的に消滅し、買戻特約の登記後にされた処分はすべて効力を失うのであって、買主が目的不動産上に設定した担保物権も初めからなかったことになる。
説明文では、直接効果説に立つと買戻権行使により売買契約が遡及的に消滅し、登記後の処分や担保物権は初めからなかったことになるとされている。したがって、この記述は論拠として用い得る。
根拠条文:民法304条・e-Govで法令を開く民法372条・e-Govで法令を開く
民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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p2 /
買戻特約の登記に後れて目的不動産に抵当権の設定を受けた抵当権者は、買戻代金債権についてあらかじめ質権ないし譲渡担保権の設定を受けることができる。
説明文では、抵当権者は買戻代金債権について事前に質権や譲渡担保権の設定を受ける必要はないとしている。したがって、この記述は論拠にならない。
根拠条文:民法304条・e-Govで法令を開く民法372条・e-Govで法令を開く
民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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p3 /
買戻代金は、実質的には買戻権の行使による目的不動産の所有権の復帰についての対価と見ることができ、目的不動産の価値変形物として、目的物の売却又は滅失により債務者が受けるべき金銭に当たるといって差し支えない。
説明文は、買戻代金を所有権復帰の対価であり、目的物の価値変形物として民法304条の『金銭』に当たると述べている。したがって、この記述は論拠として用い得る。
根拠条文:民法304条・e-Govで法令を開く民法372条・e-Govで法令を開く
民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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p4 /
買戻特約の登記に後れて目的不動産に設定された抵当権は、買戻しによる目的不動産の所有権の買戻者への復帰に伴って消滅するが、抵当権設定者である買主やその債権者等との関係においては、買戻権行使時まで抵当権が有効に存在していたことによって生じた法的効果までもが買戻しによりて覆滅されることはないと解すべきである。
説明文では、抵当権行使時まで有効に存在していたことにより生じた法的効果まで買戻しで覆滅されることはない、という点は支持されている。したがって、この記述は論拠として用い得る。
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民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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