民法 第290問
教材: 民法②
司法試験 H19 第14問
論点: 物上代位
問題
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公式解答
5
正誤・解説
1 /
動産売買の先取特権を有する者は、債務者が第三者に先取特権の目的物を売却した場合、その転売代金債権について、物上代位権を行使することができる。
判例は、目的物の売却で得た売買代金債権も、先取特権の目的物に代わるものとして物上代位の対象となるとしている。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
動産売買の先取特権を有する者は、物上代位権行使の目的である債権について、一般債権者が差押えをした後であっても、物上代位権を行使することができる。
判例は、一般債権者による差押え後でも、目的債権がなお特定されていれば、先取特権者は物上代位を行使できるとしている。
3 /
抵当権に基づく物上代位の目的債権が譲渡され、第三者に対する対抗要件が備えられた場合であっても、それより前に抵当権が設定され、第三者に対する対抗要件が備えられていれば、抵当権者は、自ら目的債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。
判例は、目的債権の譲渡と対抗要件具備があっても、抵当権設定とその対抗要件が先行していれば、抵当権者の物上代位は妨げられないとしている。
4 /
抵当権者は、抵当不動産の賃借人を所有者と同視することを相当とする場合を除き、その賃借人が取得する転貸賃料債権について物上代位権を行使することができない。
判例は、抵当不動産の賃借人(転貸人)は原則として同法304条1項の「債務者」に含めないが、所有者と同視すべき特段の場合は別だとしている。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く民法372条・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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5 /
抵当権者が、物上代位権を行使して、抵当不動産の賃貸借契約に基づく未払の賃料債権の全額を差し押えた場合、当該不動産の賃借人と賃貸人の間で敷金が授受されていて、かつ、賃貸借契約が終了し、賃借人が不動産を明け渡したとしても、敷金は未払の賃料に充当されない。
判例・説明文は、敷金は賃貸借終了と明渡しの時点で未払賃料に当然充当され、その限度で債権が消滅するとしている。したがって「充当されない」は誤り。
根拠条文:民法622条の2第1項・e-Govで法令を開く民法511条・e-Govで法令を開く
民法622条の2第1項―現行条文本文
賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。
一 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。
二 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。
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民法511条―現行条文本文
第五百十一条 (差押えを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。
前項の規定にかかわらず、差押え後に取得した債権が差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは、その第三債務者は、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。
ただし、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。
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全体要旨
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