民法 第283問
教材: 民法②
予備試験 H29 第6問
論点: 抵当権
問題
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AのBに対する債権を被担保債権として、C所有の甲土地について抵当権(以下「本件抵当権」という。)が設定され、その旨の登記がされている場合
公式解答
1. ア ウ
正誤・解説
p1 /
甲土地の従物である石灯篭が本件抵当権の設定前に備え付けられていた場合、本件抵当権の効力は、その石灯篭には及ばない。
抵当権は、目的不動産に附加して一体となる従物にも及ぶのが原則であり、設定前に備え付けられた石灯篭も含まれる。よって「及ばない」は誤り。
根拠条文:民法370条・e-Govで法令を開く
民法370条―現行条文本文
第三百七十条 (抵当権の効力の及ぶ範囲)
抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。
ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び債務者の行為について第四百二十四条第三項に規定する詐害行為取消請求をすることができる場合は、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
Cが甲土地をDに賃貸し、さらにDが甲土地をEに転貸したときは、DをCと同視することを相当とする場合を除き、Aは、Dが取得する転貸賃料債権について物上代位権を行使することができない。
賃借人たるDは、通常は抵当不動産の所有者と同視できず、転貸賃料債権は原則として抵当権の物上代位の対象にならない。判例の例外もあるが、本記述はその例外を除いており正しい。
根拠条文:民法372条・e-Govで法令を開く民法304条第1項・e-Govで法令を開く
民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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p3 /
本件抵当権が根抵当権でない場合において、AがBに対して被担保債権として元本債権のほか3年分の利息債権を有しているときは、Cは、Aに対して、元本債権のほかその最後の2年分の利息債権を弁済すれば、本件抵当権を消滅させることができる。
抵当権の被担保債権が利息等を伴う場合、満期となった最後の2年分についてのみ行使できるのは抵当権者側の範囲であり、消滅のために債務者が弁済すべき範囲がそのように限定されるとはいえない。
根拠条文:民法375条第1項・e-Govで法令を開く
民法375条第1項―現行条文本文
抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。
ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。
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p4 /
被担保債権の弁済期が到来した場合であっても、Cは、Aに対し、本件抵当権が実行される前に、あらかじめ求償権を行使することはできない。
抵当権の実行前に、将来の求償を見込んで当然に求償権を行使できるわけではない。判例も、抵当権実行前のあらかじめの求償権行使を否定している。
根拠条文:民法372条・e-Govで法令を開く民法351条・e-Govで法令を開く
民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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民法351条―現行条文本文
第三百五十一条 (物上保証人の求償権)
他人の債務を担保するため質権を設定した者は、その債務を弁済し、又は質権の実行によって質物の所有権を失ったときは、保証債務に関する規定に従い、債務者に対して求償権を有する。
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p5 /
本件抵当権の登記がされた後に、CがDに対し甲土地を賃貸し、Dが甲土地上に乙建物を建築して所有する場合において、Dが甲土地の占有についてAに対抗することができる権利を有しないときは、Aは、Dの承諾の有無にかかわらず、甲土地及び乙建物を一括して競売することができる。
抵当権設定後に建築された建物があり、借地権など占有を対抗できる権利がないなら、土地と建物を一括競売できる。Dの承諾の有無は結論を左右しない。
根拠条文:民法389条第1項・e-Govで法令を開く民法389条第2項・e-Govで法令を開く
民法389条第1項―現行条文本文
抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。
ただし、その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。
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民法389条第2項―現行条文本文
前項の規定は、その建物の所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有する場合には、適用しない。
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全体要旨
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