民法 第275問
教材: 民法②
司法試験 R06 第15問
論点: 質権
問題
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AがBに対して賃金債権を有する事例
公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
Bは、BのAに対する代金債権を被担保債権として、Aから、甲を目的とする質権の設定を受けることができる。
被担保債権が債権でも、債権質の設定は可能とされる。判例は、賃金債権を目的とする質権設定も肯定している。
p2 /
AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときは、質権の設定は、その効力を生じない。
譲渡制限特約のある債権でも、第三者が悪意でも直ちに質権設定の効力は否定されない。条文上、譲渡制限の意思表示だけでは対抗関係が問題となる。
根拠条文:民法343条・e-Govで法令を開く民法466条第2項・e-Govで法令を開く民法466条第3項・e-Govで法令を開く
民法343条―現行条文本文
第三百四十三条 (質権の目的)
質権は、譲り渡すことができない物をその目的とすることができない。
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民法466条第2項―現行条文本文
当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
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民法466条第3項―現行条文本文
前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。
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p3 /
DがAから甲を目的とする質権の設定を受け、EもAから甲を目的とする質権の設定を受けた場合において、EがDよりも先に質権設定の第三者対抗要件を備えたときは、Dは、質権を喪失する。
同一債権に複数の質権が成立した場合は、質権の順位は設定の前後による。第三者対抗要件を先に備えたからといって当然に先順位になるわけではない。
根拠条文:民法362条第2項・e-Govで法令を開く民法355条・e-Govで法令を開く
民法362条第2項―現行条文本文
前項の質権については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、前三節(総則、動産質及び不動産質)の規定を準用する。
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民法355条―現行条文本文
第三百五十五条 (動産質権の順位)
同一の動産について数個の質権が設定されたときは、その質権の順位は、設定の前後による。
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p4 /
FがAから甲を目的とする質権の設定を受け、AからBに対しその質権の設定の通知がされた場合には、その後にAとBとの間で売買契約を締結してAに対し代金債権を取得したときであっても、丙を自働債権とし、甲を受働債権とする相殺をもってFに対抗することができない。
第三債務者は、質権設定の通知等後に取得した債権を自働債権としては、質権者に相殺で対抗できない。判例もその趣旨を示す。
根拠条文:民法367条・e-Govで法令を開く
p5 /
GがAから甲を目的とする質権の設定を受けた場合において、GがBから甲を取り立てることができるときは、その取立ては、Aの名においてしなければならない。
質権者は質権の目的である債権を直接取り立てることができ、金銭債権なら自己の名での取立ても可能とされる。したがってAの名でのみ行う必要はない。
根拠条文:民法366条第1項・e-Govで法令を開く民法366条第2項・e-Govで法令を開く
民法366条第1項―現行条文本文
質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
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民法366条第2項―現行条文本文
債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
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全体要旨
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