民法 第264問
教材: 民法②
司法試験 H29 第13問
論点: 先取特権の順位
問題
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公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
共益の費用の先取特権は、全ての特別の先取特権に優先する。
民法306条1項は共益の費用の先取特権を認めるが、特別の先取特権との関係では、民法329条2項により一般の先取特権と競合する場合に特別の先取特権が優先する。ただし共益の費用は別途「その利益を受けたすべての債権者」に優先する効力がある。
根拠条文:民法306条・e-Govで法令を開く民法329条第2項・e-Govで法令を開く民法336条・e-Govで法令を開く
民法306条―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法329条第2項―現行条文本文
一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。
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民法336条―現行条文本文
第三百三十六条 (一般の先取特権の対抗力)
一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。
ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない。
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p2 /
農地の天然果実については、農業労務の先取特権が不動産賃貸の先取特権に優先する。
民法330条3項は、果実に関しては第一順位が農業の労務に従事する者、第二順位が種苗又は肥料の供給者、第三順位が土地の賃貸人と定める。したがって、農地の天然果実では農業労務の先取特権が不動産賃貸の先取特権に優先する。
根拠条文:民法330条第3項・e-Govで法令を開く
民法330条第3項―現行条文本文
果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。
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p3 /
工事を始める前にその費用の予算額を登記した不動産工事の先取特権は、その登記に先立って設定登記がされている抵当権に優先する。
民法338条1項は工事前の予算額の登記を要件とし、民法339条によりその登記をした不動産工事の先取特権は、登記に先立つ抵当権に先立って行使できる。よって抵当権より優先する。
根拠条文:民法338条第1項・e-Govで法令を開く民法339条・e-Govで法令を開く
民法338条第1項―現行条文本文
不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。
この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。
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民法339条―現行条文本文
第三百三十九条 (登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権)
前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。
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p4 /
同一の不動産について不動産保存の先取特権と不動産工事の先取特権が競合する場合、その優先権の順位は同一となる。
民法331条1項は、同一不動産について特別の先取特権が競合する場合の順位を民法325条各号の順序に従うとしている。保存は325条1号、工事は3号なので、順位は同一ではなく不動産保存が優先する。
根拠条文:民法331条第1項・e-Govで法令を開く民法325条第1号・e-Govで法令を開く民法325条第3号・e-Govで法令を開く
民法331条第1項―現行条文本文
同一の不動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百二十五条各号に掲げる順序に従う。
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民法325条第1号―現行条文本文
第三百二十五条 (不動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について先取特権を有する。
一 不動産の保存
二 不動産の工事
三 不動産の売買
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民法325条第3号―現行条文本文
第三百二十五条 (不動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について先取特権を有する。
一 不動産の保存
二 不動産の工事
三 不動産の売買
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p5 /
同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。
民法332条は、同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者はその債権額の割合に応じて弁済を受けると規定する。
根拠条文:民法332条・e-Govで法令を開く
民法332条―現行条文本文
第三百三十二条 (同一順位の先取特権)
同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。
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全体要旨
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