民法 第263問
教材: 民法②
司法試験 R06 第13問
論点: 先取特権
問題
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公式解答
4. イ オ
正誤・解説
p1 /
動産の売主Aは、買主Bがこれを用いて請負工事をしたときは、Bの注文者に対する報酬債権に対し、当然に動産売買の先取特権に基づく物上代位権を行使することができる。
動産売買の先取特権による物上代位は当然に広く認められるわけではなく、請負工事に用いた動産の売主が、請負報酬債権全体へ当然に及ぶものではない。特段の事情がない限り否定される。
根拠条文:民法304条・e-Govで法令を開く
民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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p2 /
建物の賃借人がその建物に備え付けた動産について競売がされたときは、執行費用を被担保債権とする共益の費用の先取特権は、その動産について存在する不動産賃貸の先取特権に優先する。
共益の費用の先取特権は一般の先取特権であり、不動産賃貸の先取特権(特別の先取特権)に対して原則として優先する。
根拠条文:民法306条第1号・e-Govで法令を開く民法311条第1号・e-Govで法令を開く民法329条第2項・e-Govで法令を開く
民法306条第1号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法311条第1号―現行条文本文
第三百十一条 (動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
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民法329条第2項―現行条文本文
一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。
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p3 /
一般の先取特権者は、債務者がその所有する動産の売却により代金として受けるべき金銭についてその先取特権を行使するためには、その払渡しの前に代金債権を差し押さえなければならない。
一般先取特権には物上代位が認められないため、売買代金債権に先取特権を及ぼす前提としての差押えは不要とはいえず、この記述は誤り。
根拠条文:民法306条・e-Govで法令を開く
民法306条―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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p4 /
建物の賃借人は、賃借人から敷金を受け取っているときであっても、未払賃料債権の全部について不動産賃貸の先取特権を有する。
賃貸人の先取特権は、敷金を受領している場合にはその充当関係を踏まえ、未払賃料債権の全部に及ぶとはいえない。
根拠条文:民法316条・e-Govで法令を開く
民法316条―現行条文本文
第三百十六条
賃貸人は、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
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p5 /
AがA所有の動産をBに売却し、代金の支払を受けないうちに、BがこれをCに転売して引き渡した場合において、Bの一般債権者DがBのCに対する代金債権を差し押さえたにすぎないときは、Aは、当該債権について動産売買の先取特権に基づく物上代位権を行使することができる。
動産売買の先取特権は、売買代金債権という目的債権に及び、買主側の一般債権者がその転売代金債権を差し押さえただけでは、売主の物上代位を妨げられない。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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全体要旨
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