民法 第262問
教材: 民法②
司法試験 R02 第11問
論点: 先取特権
問題
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公式解答
5. エ オ
正誤・解説
p1 /
法人に対して電気料金債権を有する者は、供給した電気がその代表者及びその家族の生活に使用されていた場合、法人の財産について一般の先取特権を有する。
判例は、法人は右債権者に含まれないとして、法人財産に一般先取特権は及ばないとする。代表者らの私生活で使われていても結論は変わらない。
根拠条文:民法306条第4号・e-Govで法令を開く民法310条・e-Govで法令を開く
民法306条第4号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法310条―現行条文本文
第三百十条 (日用品供給の先取特権)
日用品の供給の先取特権は、債務者又はその扶養すべき同居の親族及びその家事使用人の生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する。
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p2 /
旅館に宿泊客が持ち込んだ手荷物がその宿泊客の所有物でなく他人の所有物であった場合、旅館主は、その手荷物がその宿泊客の所有物であると過失なく信じたときであっても、その手荷物について旅館の宿泊の先取特権を行使することはできない。
判例は、宿泊客の物と過失なく信じた場合には旅館の宿泊の先取特権を行使できるとしている。したがって、できないとする記述は誤り。
根拠条文:民法311条・e-Govで法令を開く民法317条・e-Govで法令を開く民法319条・e-Govで法令を開く民法192条・e-Govで法令を開く
民法311条―現行条文本文
第三百十一条 (動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
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民法317条―現行条文本文
第三百十七条 (旅館宿泊の先取特権)
旅館の宿泊の先取特権は、宿泊客が負担すべき宿泊料及び飲食料に関し、その旅館に在るその宿泊客の手荷物について存在する。
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民法319条―現行条文本文
第三百十九条 (即時取得の規定の準用)
第百九十二条から第百九十五条までの規定は、第三百十二条から前条までの規定による先取特権について準用する。
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民法192条―現行条文本文
第百九十二条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
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p3 /
動産の売主は、買主がその動産の転売によって得た売買代金債権につき、買主の一般債権者が当該売買代金債権を差し押さえた後は、動産の売買の先取特権に基づく物上代位権を行使することはできない。
判例は、一般債権者の差押え後でも、売主は売買代金債権に対する物上代位権を行使できるとしている。したがって、できないとする記述は誤り。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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p4 /
不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。
民法338条1項前段は、不動産の工事の先取特権の効力を保存するには、工事開始前に費用の予算額を登記すべきものと定める。
根拠条文:民法338条第1項・e-Govで法令を開く
民法338条第1項―現行条文本文
不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。
この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。
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p5 /
建物賃貸借において、賃借権が適法に譲渡され、譲受人が建物に動産を備え付けた場合、賃貸借関係から生じた賃借人の権利が譲渡前に発生していたものであっても、不動産の賃貸の先取特権はその動産に及ぶ。
賃借権の譲渡があっても、民法314条により賃借人の先取特権は譲受人の動産にも及ぶ。譲渡前に発生した賃借人の権利があっても結論は同じ。
根拠条文:民法311条・e-Govで法令を開く民法313条第2号・e-Govで法令を開く民法314条・e-Govで法令を開く
民法311条―現行条文本文
第三百十一条 (動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
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民法313条第2号―現行条文本文
第三百十三条 (不動産賃貸の先取特権の目的物の範囲)
土地の賃貸人の先取特権は、その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産、その土地の利用に供された動産及び賃借人が占有するその土地の果実について存在する。
建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。
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民法314条―現行条文本文
第三百十四条
賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。
譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。
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全体要旨
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