民法 第261問
教材: 民法②
司法試験 H28 第13問
論点: 先取特権
問題
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アからオまでの各記述について正誤を判定し、その組合せを選ぶ。
公式解答
5. ウ エ
正誤・解説
p1 /
建物の賃貸人は、賃借人が賃料を支払わない場合、敷金を受け取っており、未払賃料額が敷金額の範囲内であっても、賃借人が当該建物に備え付けた動産について先取特権を行使することができる。
建物賃貸人の先取特権は、敷金により弁済を受けない債権部分に限られるため、未払賃料が敷金額の範囲内なら備付動産に対する先取特権は行使できない。
根拠条文:民法316条・e-Govで法令を開く民法316条第2項・e-Govで法令を開く
民法316条―現行条文本文
第三百十六条
賃貸人は、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
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民法316条第2項―現行条文本文
第三百十六条
賃貸人は、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
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p2 /
建物の賃貸人が、家具店から購入して当該建物に備え付けたタンスについて未だ売買代金を支払わず、かつ、建物の賃料の支払も怠っている場合、家具店が当該タンスについて有する先取特権は、建物の賃借人が当該タンスについて有する先取特権に優先する。
同一動産上で特別の先取特権が競合するときは、民法330条1項所定の順位による。家具店の売買代金の先取特権は不動産の賃貸に劣後するため、賃借人側の先取特権に優先しない。
根拠条文:民法330条第1項・e-Govで法令を開く民法330条第1号・e-Govで法令を開く民法330条第3号・e-Govで法令を開く
民法330条第1項―現行条文本文
同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。
一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
二 動産の保存の先取特権
三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
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民法330条第1号―現行条文本文
第三百三十条 (動産の先取特権の順位)
同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。
一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
二 動産の保存の先取特権
三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
前項の場合において、第一順位の先取特権者は、その債権取得の時において第二順位又は第三順位の先取特権者があることを知っていたときは、これらの者に対して優先権を行使することができない。
第一順位の先取特権者のために物を保存した者に対しても、同様とする。
果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。
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民法330条第3号―現行条文本文
第三百三十条 (動産の先取特権の順位)
同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。
一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
二 動産の保存の先取特権
三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
前項の場合において、第一順位の先取特権者は、その債権取得の時において第二順位又は第三順位の先取特権者があることを知っていたときは、これらの者に対して優先権を行使することができない。
第一順位の先取特権者のために物を保存した者に対しても、同様とする。
果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。
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p3 /
会社の従業員は、会社が給料を支払っていない場合、その給料債権につき、未払となっている期間にかかわらず、当該会社の総財産について先取特権を有する。
給料債権は雇用関係に基づく債権として一般の先取特権となり、未払期間による制限はない。会社の総財産に対して先取特権を有する。
根拠条文:民法306条第2号・e-Govで法令を開く民法308条・e-Govで法令を開く
民法306条第2号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法308条―現行条文本文
第三百八条 (雇用関係の先取特権)
雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する。
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p4 /
会社が、電器店から購入した冷蔵庫の売買代金を支払わず、かつ、従業員への給料も支払っていない場合、電器店が当該冷蔵庫について有する先取特権は、従業員が当該冷蔵庫について有する先取特権に優先する。
一般の先取特権と特別の先取特権が競合する場合は特別の先取特権が優先する。冷蔵庫の売買代金債権に基づく先取特権は特別の先取特権で、従業員の先取特権より優先する。
根拠条文:民法329条第2項・e-Govで法令を開く民法311条第5号・e-Govで法令を開く民法306条第2号・e-Govで法令を開く
民法329条第2項―現行条文本文
一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。
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民法311条第5号―現行条文本文
第三百十一条 (動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
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民法306条第2号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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p5 /
債務者が約定担保物権、留置権及び特別の先取特権の目的とされていない不動産と動産を有している場合、一般の先取特権者は、まず不動産から弁済を受け、なお不足がある場合に動産から弁済を受ける。
一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるときに不動産から受ける。記述は順序が逆である。
根拠条文:民法335条第1項・e-Govで法令を開く
民法335条第1項―現行条文本文
一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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