民法 第259問
教材: 民法②
司法試験 H27 第12問
論点: 先取特権
問題
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公式解答
3. イ エ
正誤・解説
p1 /
一般の先取特権は、債務者の財産の中の動産が売却されて買主にその引渡しがされた場合、債務者が取得する代金債権について、その払渡しの前に差押えをしなくても先取特権を行使することができる。
一般の先取特権は債務者の総財産に及び、動産売却代金債権にも及ぶ。説明では、売却・引渡し後でも払渡し前に差押えをしなくてよいとされている。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く民法306条・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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民法306条―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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p2 /
宿泊客が旅館に持ち込んだ手荷物がその宿泊客の所有物でない場合、旅館の主人は、その手荷物がその宿泊客の所有物であると過失なく信じたとしても、その手荷物について先取特権を行使することができない。
旅館の宿泊の先取特権は、宿泊客の手荷物に限って及ぶ。説明では、所有者でない物でも善意無過失なら及ぶのではなく、先取特権は行使できるとしている。
根拠条文:民法311条・e-Govで法令を開く民法317条・e-Govで法令を開く民法319条・e-Govで法令を開く民法192条・e-Govで法令を開く
民法311条―現行条文本文
第三百十一条 (動産の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
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民法317条―現行条文本文
第三百十七条 (旅館宿泊の先取特権)
旅館の宿泊の先取特権は、宿泊客が負担すべき宿泊料及び飲食料に関し、その旅館に在るその宿泊客の手荷物について存在する。
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民法319条―現行条文本文
第三百十九条 (即時取得の規定の準用)
第百九十二条から第百九十五条までの規定は、第三百十二条から前条までの規定による先取特権について準用する。
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民法192条―現行条文本文
第百九十二条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
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p3 /
家屋の賃借人がその家屋に備え付けた家具が競売された場合において、その執行費用に関する先取特権は、その家屋の賃貸人が賃料債権に基づき家具について有する先取特権に優先する。
競合する先取特権の順位では、特別先取特権が一般先取特権に優先するが、執行費用は共益費用として優先する。したがって本肢は逆で誤り。
根拠条文:民法306条第1号・e-Govで法令を開く民法312条・e-Govで法令を開く民法329条第2項・e-Govで法令を開く
民法306条第1号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法312条―現行条文本文
第三百十二条 (不動産賃貸の先取特権)
不動産の賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し、賃借人の動産について存在する。
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民法329条第2項―現行条文本文
一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。
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p4 /
動産売買の先取特権の目的物について質権が設定された場合、動産売買の先取特権が質権に優先する。
先取特権と質権が競合すると、原則として質権が先取特権に優先する。動産売買の先取特権だからといって質権に勝つわけではない。
根拠条文:民法334条・e-Govで法令を開く民法330条第1項第1号・e-Govで法令を開く民法330条第1項第3号・e-Govで法令を開く
民法334条―現行条文本文
第三百三十四条 (先取特権と動産質権との競合)
先取特権と動産質権とが競合する場合には、動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。
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民法330条第1項第1号―現行条文本文
一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
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民法330条第1項第3号―現行条文本文
三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
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p5 /
判例によれば、日用品の供給の先取特権は、債務者が法人のときは認められない。
日用品供給の先取特権は、同居親族等の生活維持を想定した制度で、判例は債務者が法人の場合には認めないとしている。
根拠条文:民法306条第4号・e-Govで法令を開く民法310条・e-Govで法令を開く
民法306条第4号―現行条文本文
第三百六条 (一般の先取特権)
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 子の監護の費用
四 葬式の費用
五 日用品の供給
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民法310条―現行条文本文
第三百十条 (日用品供給の先取特権)
日用品の供給の先取特権は、債務者又はその扶養すべき同居の親族及びその家事使用人の生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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